「レッドデンジャー」
ここまで来ると、仮面ライダーシリーズで長きにわたって伝えられてきた改造人間というコンセプトは何処にも見られず感じられず、単なる化け物ですね。
今もそうですが、暴走族というバカどもとそいつ等を取り締まろうとする警察のパトカーの構図がレッドデンジャーのコンセプトとしてあり、その構図の中でバカどもの鳴らす爆音とサイレンの音、そして視覚的に印象的なレッドランプに耳目がいったと言うことなんでしょう。
仮面ライダースーパー1は、惑星開発用改造人間であり拳法の使い手でもあって、それと対峙する組織もドグマ時代には時にドグマ改造人間がドグマ拳法を使うということもあり、その点では見応えがあるように感じられたこともありました。
そのドグマ時代にも拳法には無縁の改造人間が出てきたこともありましたが、ジンドグマ編は話が進めば進むほど、そこに絡む改造人間が科学力も生体改造も何も感じられない単なる化け物となっていきました。
仮面ライダーシリーズは当初低年齢層の目を向けさせるために、一家の主が見ても見応えがありそうな番組作りがなされていましたが、いつの間にか完全に子供向け番組になっていきました。
仮面ライダーシリーズ第2期に貼るとそれも顕著となりましたが、スカイライダーからドグマ編の仮面ライダースーパー1までは何とか見られましたが、ジンドグマと書いて化け物と読むが如く、仮面ライダーシリーズが当初取り組んだ大人も見られる番組作り、いわゆる怪奇性はどこかへ忘れ去られて、低年齢層というより物好きなガキしか見ない番組となってしまいました。
何度も言うようですが、仮面ライダーが好きで見ていた者にとっては、これはすごく残念なことで、見るに堪えないという云い方しかできませんでした。