ヤマワラワ4
「ヤマワラワ」

ヤマワラワは怒ると強大化して怪獣のようになってしまいますけど、妖怪だったんですよね。
妖怪と怪獣って、空想の世界の産物ですが、同じようで違うものです。
妖怪や怪獣の中には、人間よりのものとそうでないものがありますが、より想像の感覚が近いものが妖怪で、空想の世界ながらリアリティの強いものが怪獣のような気がします。

妖怪であったヤマワラワを怪獣のように見てしまうのは、その姿からして仕方のないことですが、でも童心を持った妖怪としては怪獣のように見てしまったは自分蟻に残念でした。
ウルトラマンコスモスは強さとやさしさを兼ね備えたHEROですが、能動的に戦うことをよしとせず、あくまで慈愛の心で相手を懐柔してしまうことからも怪獣の姿をした別物が出てきてしまうこと、当然アリだったと思います。
ヤマワラワは民話に語り継がれ、保護色能力を持って子供や純真な心の持ち主にしか見えないという妖怪でしたけど、これって東北の妖怪座敷童のようです。
子供は子供のままでいられないということをどこかに置き忘れてしまい、子供の頃に一緒に遊んだ子供が大人になって、それをヤマワラワに気づかせるというストーリーは、本当に民話のようでもありました。

でも、怪獣を見たくてウルトラ番組を見ていたわけですから、区別は難しいと言えども妖怪登場の話はもっと別のところでやってほしかったと思いますね。
どこかウルトラマンコスモスが登場せずとも、ヤマワラワは現実に気づいて自らの姿を消すこともできたのでしょうから。
ヤマワラワ①