ピッケルシャーク⑤
「ピッケルシャーク」

なんともユニークな姿をしていた改造人間でした。
メキシコ湾で採取されたサメに人間の知力と武器としてピッケルを持たせたという具合ですが、サメとしての獰猛さよりもV3キックですら受け付けなかった強固な肉体は意外な感じもしました。

仮面ライダーは仮面ライダー1号も2号も、そして仮面ライダーV 3においても暗黒結社の研究に加担して結果を出した科学者がいたとしても、抹殺が図られました。
象徴的だった仮面ライダー1号を創出した緑川博士も、蜘蛛男によって闇に葬り去られてしまいましたしね。
ピッケルシャークも自らを作り出した海洋生物学者を抹殺しようとし、更に打倒・仮面ライダーV3を目指して作戦を繰り広げていました。
仮面ライダーにおいてはよくある展開ですけど、これってスゴイことです。
裏切者は抹殺するのが組織の規律でしたけど、自分以上に自分のことを熟知している者を闇に葬り去ることは、規律を守ることは組織の維持には欠かせないですが、でも自分の能力を向上させようとすることと縁を切ることになります。
人間は基本的に知性からくる知力で肉体を鍛え上げて向上しようとしますが、ピッケルシャークのような改造人間は仮面ライダーと同様、その超能力はメカニックから来るものでいわば定められた能力ですから、肉体を鍛え上げて向上するというわけにはいきません。
自分のメカを知り、熟知し、そこをどうするのかということで向上することはあり得ても、肉体の鍛錬だけでは工場張り得ないでしょう。
定められた能力をどう使うかは、改造人間の人間としての知能にかかることが大きいですが、多分、ショッカーにしてもゲルショッカーにしても、デストロンももちろんですが、秘密結社創出の改造人間はとにかく敵を倒すことに衷心して自らの超能力を使おうとするため、仮面ライダーのような向上心はないということなんでしょうね。
ピッケルシャーク
サメはサメでもメキシコ湾のサメがピッケルシャークの素体の一つでしたけど、メキシコ湾のサメにこだわった理由はあったんでしょうかね。
サメは海洋生物ですから、ピッケルシャークの得意とした戦いの場は海の中だったはずで、陸上が主戦場であった仮面ライダーV3が苦戦したのも当然のことだったと思います。
水中戦は単に泳げれば位というわけではないですからね、
そこを得意としたピッケルシャークの武器が1万ボルトの電流を発揮するピッケルフラッシュでしたけど、水中電が得意でありながら電気による武器を持っていたとは、1歩間違えれば自分が感電死しそうな感じもありました。
だから、自分を作った科学者は大事にしなければいけないということですね。
ピッケルシャーク②