デッパラス
「デッパラス」

怪獣の生業は、あるものの突然変異と言うことが多く、それは天変地異や自然環境の変異など自然に沿ったものが多かったですね。
ウルトラシリーズもウルトラQから始まってウルトラマンタロウまででも相当な時間が経過し、様々な取り組みがなされていました。
そうした取り組みの中で原点が忘れられていたようにも見えましたが、それでも時折原点に触れていたようなところも見えていました。
ウルトラマンタロウに出てきた怪獣デッパラスはセイウチの突然変異体であり、何故変異したのかは明かされませんでしたが、皮下脂肪が厚いセイウチそのものでした。
北極近辺で変異したデッパラスは、何に引き付けられたのは地底を掘り進んで都市部に地下好き、偶然口に触れたケチャップみたいなものに触れてしまったために、その匂いと味を求めてさらに都市部に近づいていました。
突然変異体とは言っても、生来の性格そのままに巨大化してしまったデッパラスは、こと知恵に関してはセイウチそのままで、ZATのミラー攻撃に翻弄されて倒されました。
そこから生来のものが変わってしまったらしく、かなり凶暴となって再生しますが、そうした再生能力みたいなものはセイウチにはなく、ただ海のギャングみたいになってしまったことはセイウチの生来の凶暴さが極端に表現されたみたいです。
火を吐いて攻撃するなどはその例でしたけど、セイウチの大きな牙は知るまで成長し続ける特徴のようでミサイルのように飛ばしてしまうのは非常にユニークでした。

どうもここまでくるとウルトラシリーズがアンバランスゾーンと相まって表現しようとしたユニークさは、怪獣の姿だけではなく、設定やその性格まで至ってしまい、歪んだユニークさが目立ってきていました。
ウルトラマンタロウはそうしたことが入れ込まれて番組が作られていきましたけど、これは明らかに行き過ぎです。
本来ウルトラシリーズがウルトラHEROや怪獣によって表現しようとしたことを忘れてしまい、再表現しようとするまでには至りませんでした。
全てがそうではなかったのですが、間違ったユニークさがデッパラスには混じり込んでいて、怪獣としての表現はよかったものですから、残念ではありました。
デッパラス②