ボルケラー
「噴煙怪獣 ボルケラー」

ウルトラマンシリーズは当初、戦う相手が怪獣に始まり怪獣を踏まえながら侵略宇宙人になったり、怪獣を登場させるのにも地球の古代を意識した怪獣から宇宙怪獣へと移り変わってその怪獣を超えるとした超獣が出てきたりした上で、その超獣を超えてしまう宇宙大怪獣となっていきました。
怪獣はそれまで夢中になってた巨大恐竜を現代に置き換えてみたら、、、という感じでしたけど、あくまで恐竜がベースだったこともあって、怪獣のデザインには違和感なく入れました。
きっと、大怪獣ゴジラの影響が大きかったと思われますけど、そうした中で出てきた超獣は奇抜中の奇抜で、言いようのないショックがありました。
ただ、そういう奇抜さは長続きしないもので、超獣とは名ばかりでどこか怪獣然としたものも出てきていました。

そんな感じでいたところにウルトラマンタロウが出てきて、宇宙大怪獣と言われればなるほどと思いつつ、徐々にユニークさが前面に出てきたところにストーリー自体も第2の主人公であるべき怪獣の存在感自体が薄くなってしまいました。
見てるこちら側も怪獣という軸に描かれた奇抜さに慣れてしまったということも大きかったと思いますね。
超獣といっても持っていた武器は従来の怪獣と変わらないものがほとんどであったところもあって、奇抜さが実はうわべだけじゃなかったかと思います。
例外もありましたけど。

そんな時にボルケラーを見ました。
ボーリング調査の影響で、調査機器がなんとダイヤモンドよりも固いとされていたボルケラーに刺さってしまい、怒って姿を見せました。
地中深いところが住処だったボルケラーは、見た目と裏腹に地球産の怪獣だったようです。
黄色い毒ガスを吐いたり、両手先が多分地中を掘り進むためのカッターになっていたり、角が先を読むためのレーダーになっていたりと、地中に住んでいたというか潜んでいた怪獣を思わせる部分もありましたが、かなりメカニック的な感じもあって、地中で潜むというような怪獣には思えませんでした。
怪獣というよりその井出達からは超獣という方がハマってた感がありました。
飲み込んでしまった人を救おうとウルトラマンタロウはボルケラーの胃を引き出してブルーレーザーで焼ききられて七転八倒してましたけど、これって内臓を取り出されて切られてしまったら死んでしまうところです。
ボルケラーはのたうち回ったものの死にはしなかったところからしても、怪獣と解釈するより超獣という理解に苦しみそうな存在の方がよかったかなと思いますね。

どこかオイルドリンカーをも思わせるボルケラーは、外見上超獣に見えたものです。
ボルケラー③