ガラモン④
「隕石怪獣 ガラモン」

ガラモンは隕石怪獣という肩書はありますけど、その正体はロボットでした。
宇宙金属であったチルソナイトでできていたガラモンは、身体中に生えていた多くの突起のような部分が、先に落下していた隕石の中にあった電子頭脳化から発せられていた特殊音波を受信するアンテナの役目を果たしていました。
謎の遊星人の意図した電子頭脳からの特殊音波は何を意味していたのかは分かりませんでしたけど、その指令によって動き出したガラモンは、謎だらけであったところに恐ろしさがありました。

今にして思うと、こうしてガラモンはロボットであったことが分かりますが、リアルタイムで見ていたころは当然のようにその理屈はわかりませんでしたから、見た目ですっかり謎の怪獣という感じで見ていましたね。
当時は怪獣ブームの最中でもありましたから、そこでロボットとは思いもせず、でも実態はロボットであったとしても見た目、外見は怪獣のように作られていたものだと思います。
ガラモン
期待していたもの、それが得体のしれない怪獣であったことは明白でした。

当時、今のようにスマートな感じの強い犬は飼い犬であることが多くなってきている時とは違って、番犬に代表されるていかのようにスマート感はあまりありませんでした。
それこそ荒れた野良犬には、顔の作りが崩れていて鼻が半分陥没して、目月もあれていたような犬をよく見かけたことがあります。
そうした犬が題材になったかどうかはわかりませんが、ガラモンのデザインは犬と人間の顔を併せ持ったものであると聞いたことがあります。
ガラモンの鼻のようなところは半分陥没しているような感じであるところ、目は人間のようです。
この顔つきのデザインが、身体中に生えていた突起物のような棘と骨だけのような手足と相まって、得も言われぬバランスを産んでいたようです。
ウルトラQにはペギラ、カネゴン、ケムール人等々名作怪獣顔いですけど、こうした名作怪獣は作ろうとして出来あがってしまった者ではありません。
デザインのきっかけになった者はあるにせよ、そこから発生させた上に出来上がったバランスが絶妙な怪獣としてのデザインを産んでいた、、、、そうは言えないでしょうか。

ガラモンはそうした産物であり、これをもう一度やれと言ったってできないでしょう。
後にガラモン2代目やピグモンが出てきますけど、ガラモンほどの名作を1度きりにしてしまうのは惜しいことでした。
こうして出来上がってきたところのガラモンは、名が無く、単にモンスターとだけ呼ばれていましたね。
とある地方では隕石のことをガラダマと呼び、そのガラダマから現れたモンスターということでガラダマモンスターとだけ設定されていたようです。
後に、このガラダマモンスターがガラモンと呼ばれるようになったわけですが、いいモノを作るデザインと設定だけに衷心して、名付けのことなど後回しになっていたのかもしれません。
でも、それだけガラモンは名作だったと言えるでしょう。
ガラモン②