「カメレキング」
ドグマは基本的に理想郷たる王国を作り出そうとしていたので、盗賊の部分もあったと思うんです。
秘宝とか伝説の埋蔵金とかを奪取して、ドグマに黄金郷を作り出そうとするのはそれまでの悪の秘密結社とは異なるところです。
世界の眠る秘宝を奪取する為、カメレオンと忍者の末裔を合体させたのがカメレキングでしたね。
名前だけはウルトラマンAに出てきた超獣と同じでしたけど、仮面ライダースーパー1に出てきたドグマ改造人間の方は、秘宝を盗もうとした意図があったのだから忍者の末裔にその医術を期待して採用し、更に身体を保護色化できるカメレオンと組み合わせていたのは、目的意識がはっきりしていたのかもしれません。
でも、ドグマファイターと一緒になってモトクロス場に出てきたのは、逆に目立ち過ぎてよくわかりませんでしたけどね。
それでも、カメレキングの体色からカメレキングがバイクにまたがって疾走したりバイクテクニックを駆使しようとしたシーンは、ブルーバージョンを駆る仮面ライダースーパー1と相まって、良く似合っていました。
カメレキングは左腕先が脱着可能で、しかも爆弾となっており、口の中からは鋭い剣が出てきて大きな武器となっていました。
ドグマ改造人間と言えば、ドグマ拳法解きたいところですけど、忍者は神出鬼没であり何を仕掛けてくるのか分からないところに面白味があるので、カメレキングにはドグマ拳法は似合わなかったかもしれません。
腕爆弾も、普段は五本指のある腕先が爆弾と化す時何故か三本指となってみたり、口から剣が出てくるなど想像もできませんでしたから、忍者のエッセンスが組み合わされていたのは分かるような気がします。
忍者の末裔が改造されたことで、元の人間の部分が断ち切られて怪人と化すのは、ある意味改造人間としての悲哀だったかもしれないのは、この改造素体の妹で表現されていました。
ドグマの指令を聴かざるを得なかったのは、指令に逆らうと自身の脳内コンピューターと連結して首を締めるリングが装着されていたためで、そのリングはカメレキングが倒されなければ外せない代物でした。
この妹に感じる悲哀は、実の兄が正体であったカメレキングの死が自らの生と引き換えになってしまっていたというところにありました。
この悲哀は、仮面ライダー1号や仮面ライダーXで表現された改造人間としての悲哀とは局面が異なり、改造人間が作られてしまったことに伴う状況の悲哀でした。
そういうところを強く感じさせなかったのは、実にカメレキングのデザインと造形が良く出来た者だったからかもしれません。
カメレキングは、仮面ライダーシリーズ第2期における傑作怪人だったと思っています。
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