「毒うつぼ」
仮面ライダーもショッカー怪人も正式には改造人間でした。
でも、一般には怪人とされ動植物の特徴を盛り込んだものでしたけど、話し進むうちに当初動植物の外見上の特徴は影薄くなっていったような気がします。
それでも、ストーリー上のテンポや怪人の特徴など、潜在的な面白さがあって最後まで見ていました。
その怪人の外見上の特徴を、時代劇に転化して強烈な感じにしたのが「変身忍者・嵐」にでてきた化身忍者でした。
秘術「人間変身の秘伝書」を元に生み出される怪忍者が化身忍者ということでしたけど、忍者の外見を保ちながら、実は一種の改造人間であることに時代劇ならではの忍術を持ち込んだのは、非常にコンセプトが良かったと思います。
その忍術が、外科的手法なのか呪術的手法なのかは明示ものの、そういうことが明かされていなかったからこその面白さがあったと思います。
時代劇、しかも忍者の忍法やその存在をテーマに仮面ライダーのようなものを作ろうとした展開は「変身忍者・嵐」を生んだと言うことになると思います。
この「変身忍者・嵐」の頃は変身ブームも落ち着こうとしていた頃でしたけれど、そこに出てくる血車党の化身忍者にはその昔、ショッカーの改造人間が出てきたばかりの頃を思い出させてくれてありがたかった気がします。
化身忍者第1号であった毒うつぼ、個の化身忍者には目を丸くした思いがあります。
忍者組織の棟梁的な存在であった毒うつぼは、顔面と腕以外は忍者のような井出達でしたね。
だから余計に顔面印象が強烈で、それでいてとんでもない超能力か忍術を持っていそうな雰囲気がありました。
それは怪力の持ち主であることはもちろん、身体に巻き付いていた巨大うつぼは毒うつぼの身体の一部でありそうなところ、脱着可能という優れもので、毒うつぼの意のままに動いていました。
そして毒うつぼの名の如く、口からは黄色い毒煙を吐くという能力は、まさしく怪人そのものでした。
これが忍者なのか、という感じもありましたけど、忍者が秘伝の忍法などを使って怪人化するとこうなってしまうのかという意味では斬新そのものでした。
化身忍者というイメージは、主人公・嵐に象徴されていましけど、血車党側の怪人ももう一つの主人公になっていたことで効果を上げていましたから、まさしく時代劇版仮面ライダーのようでもありましたね。
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