HEROブログ~憧れた風と光の戦士たち

憧れた昭和の仮面ライダーとウルトラシリーズを中心に大真面目に・・・

2018年04月

5
セブン上司④
「セブン上司」

初代ウルトラマンの最後には、命を2つもったゾフィがやってきました。
ウルトラセブンの最後にも、そのゾフィ的存在の登場が想定されていたそうです。
初代ウルトラマンは人間ハヤタと同化しましたが、本来はあくまで別個体だったものの、ウルトラセブンにおけるモロボシ・ダンはウルトラセブンそのものでした。
設定的な違いの中、HEROは死なないという大前提のもと、どうやってウルトラセブンにゾフィ的存在を演じるのか、今となっては過去のことですけど、そうやって考えると非常に興味がわくところです。
地球上での活動エネルギーが切れかけ、朦朧とした意識の中でモロボシ・ダンの脳裏に浮かんできたのはセブン上司でした。

ウルトラセブンは本来ウルトラ戦士ということではなく、光の国の恒点観測員であったことはこの時のセブン上司から語られたことです。
しかも恒点観測員340号ということは、ウルトラセブンと同様の姿をした観測員が340人以上いたことになります。
だってウルトラセブンとセブン上司は同じ姿をしていましたからね。
その恒点観測員が、地球上の人間が命を問わず同じ人間を救おうとした姿に感銘を受け、戦士として地球にとどまり、まさしく自分の命をも問わず外敵から地球を守り抜く姿勢は、後のウルトラ戦士に受け継がれていきますが、それはこの時のウルトラセブンの在り方に大きなきっかけがありました。
そしてそのウルトラセブンの姿を見ていたのは、光の国の防衛軍であり、セブン上司であったわけです。
セブン上司
光の国にいただけでは、地球上で命をも顧みず戦い続けるウルトラセブンの意味など理解できなかったのでしょうね。
広大な宇宙の平和を守るためには、ほんの一瞬のような地球という惑星のことなど知る由もなかったのかもしれません。
だから、瀕死の状態でありながら命を賭して人間のために戦おうとするモロボシ・ダンに対して、変身してはいかん!という言葉を投げかけたのでしょう。
人間のことよりもまず自分の命を、、、というところでしょうけど、それでも変身を強行し、最後まで戦い抜いたウルトラセブンの気持ちはようやくセブン上司に通じたものと思いたいです。
何万年も生きるウルトラの戦士たちに比べれば、人間の命はわずかなものでしたけど、ここに命の炎を灯しそれに呼応するかのような初代ウルトラマンの姿に気づいたのはゾフィであり、ウルトラセブンの時のセブン上司であったと思いますから、ここでようやくセブン上司がゾフィにオーバーラップしたといえるでしょう。


ながらく円谷プロでは忘れられていた状態のセブン上司は、外部からの問い合わせで意識されたそうです。
このセブン上司は、ウルトラセブンの脳裏に念波や気で浮かび上がった姿でしたから、本来はもっと別bの姿をしていたのかもしれません。
でもそういうところに意味があったのですから、これを変えて再来させることはしてほしくないですね。
セブン上司③




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5
ショッカー戦闘員(アイパッチ)④
「ショッカー戦闘員」

ショッカーの戦闘員は当初、ペイントを施したものでスタートしましたね。
でも、ショッカーの戦闘員は仮面ライダーやショッカーの怪人と並び、もう一人の主役です。
戦闘員ですから、諜報活動も去ることながら、戦闘シーンでの動きによってどれだけ見栄えのするものが出来上がるかが重要な要素です。
仮面ライダーやショッカーの怪人は、マスクで頭部を多い、身体全体も着ぐるみを着てますから、その中に入ってる方の表情や身体の様子は分かりません。
でも、表情が推し量ることができたなら、番組上の重要な要素であり、もう一人の主役ですから、番組上の臨場感を上げることに大いに役立っていたことに疑う余地はありません。
戦闘員の表情にペイントを施したこと自体、そういう効果を狙ったものなんでしょうけど、戦闘シーンでの動きが激しくなれば当然のように汗をかきますから、ペイントが落ちやすくなってしまいます。
そこでペレー帽をかぶってアイパッチをかけた戦闘員が出てきました。
意外にアイパッチを施した戦闘員が出てきていたのはわずかな間でしたけど、これは意外と好きでした。
茶系で革製のアイパッチは、目の部分が鋭く施されていたこともあって、如何にも悪人面であり、しかもアイパッチの部分以外は素顔が出がちでしたから、ペイントの時よりも表情が豊かな感じがしました。
この表情こそが、番組の面白みを上げるために一役買っていたと思っていたんです。
番組の怪奇性というテーマからは、若干離れてしまうような気もしましたが、でも悪人面をはっきりさせるためにもこの方が良いと思っていましたね。
ショッカー戦闘員(アイパッチ)③
このアイパッチ型戦闘員にも基本である黒戦闘員と赤戦闘員がいました。
一般に赤戦闘員が上司だったように言われていますけれど、それでも黒戦闘員と混じってなんと怪人の行動を指南したり、指示を出す場面も見られました。

ゲバコンドルという有能な怪人の時は、ゲバコンドル時代が言葉を発しない怪人だったこともあってか、戦闘員が話す場面が目につきましたけど、まるで戦闘員の方が位が上のような感じでした。
上司部下混同の混乱の時代の象徴が、このアイパッチ型戦闘員だったかもしれませんね。
ショッカー戦闘員(アイパッチ)⑤




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4
ボガール④
「ボガール」

怪獣は怪奇な獣といったところですから、何をどう思い、どんな能力を持ってるのかわかりません。
怪獣は等身大もあれば巨大なものもいましたけど、巨大といったって人の何十倍もの大きさですから、怪獣の内側にある器官を人の尺度で考えても想像も尽きません。
テレビに怪獣が登場してから何十年と経ち、様々な角度から怪獣は演じられてきましたけど、一つのテーマとして捕食という行為がありました。
人は食べるために生きるのですから、怪獣といえど基本的に生き物ですし、何かを食べエネルギーに転化しなければ悪事を尽くそうと言えど、それを行おうとする命は失われることになります。
生きようとして生きるという本能的なことは、それを意識しようとしまいと怪獣の中に存在していたということになりますね。
帰ってきたウルトラマンの中でグドンとツインテールという捕食関係の怪獣が描かれましたが、十分ではありませんでした。
時代が平成の世になっても、特撮技術は思ったように進化展開していなかったためで、いわゆる巨大生物である怪獣が何かを食べるというシーンは人の行為に近く、それだけに何を食べるのかということ以外に食べるシーンはあまりにグロテスクなシーンが連想されてしまいますから、それだけ演じにくかったということなんでしょう。

CGという技術に進化が見られ、ウルトラマンネクサスでは効果的にそれが使われ、敵がスペースビーストいうこともあってかない具体的に演じられたと思います。
スペースビーストは怪獣であって怪獣ではなく、宇宙からやってきてしまった謎の生命体だったことがそこには大きく影響していました。
あくまで謎の生命体であるスペースビーストの捕食対象は人間であり、そこには人間が怪獣に対して感じる恐怖感がありました。
ボガール⑥
怪獣も様々で知恵あるものとそうでないものがありましたけれど、高い知性と戦闘力を有し、すべての行為が食べるためであったボガールの捕食対象は、怪獣であったことは面白い設定でした。
怪獣を食べるために高い知性であらゆる罠を張り、それを邪魔しようとするものまで捕食の対象としていたことは、どれだけ貪欲だったのか想像も尽きません。
消化器官の異常なまでの強力さがその根源としてあったのでしょうけど、ボガールが食べてしまった怪獣は異次元に行ってしまうという設定は当てはまらないでしょう。
食べることへの異常なまでの執念は、念動力として現れ、それを使って敵さえも思いのままに操ろうとし、手先からは念動派も光線として発していました。
この異常さが、惑星アーヴを滅ぼしてしまったんでしょうね。

いくら念動力が強く、高い知性を持っていたと言えど、戦闘においては局面は自分の思う通りにはならず時として形勢不利になると思われればテレポート能力を使って場を変える能力もあり、これでは弱点をしっかり把握しておかないと、ボガールの想いのまま捕食されてしまってもどうしようもない次元の怪獣でした。

ボガールは怪獣であって、怪獣の天敵であったところが最大の魅力だったと思いますね。
ボガール①




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5
ガルベロス
「ガルベロス」

冥界は、地球であっても地球外であっても変わらないのだろうか。

生という一線を越えた向こう側の世界は知る由もなく、想像の世界だけです。
超新星大爆発によって宇宙に飛散した粒子がビースト誕生の要因となり、地球にやってきてしまったことを思うとスペ-スビーストは地球外生命体であり、地球上における生命体の要素は無関係だと思っていました。
しかし、冥界にその要素を求めるとなると、地球も地球外もそれこそ関係ないこととなります。
ネーミングからしてそうなのですが、地獄の番犬という冥界におけるモチーフは、畏怖感というある種存在感の大きさに震えが来そうでした。
それがガルベロスだったんです。
イメージ的に怪獣という枠に収まり切れないガルベロスは、まさしくスペースビーストであり、捕食ということ以上に催眠波動で死んだ人間を操って人を襲わせたり、幻覚を見せたりするという信じられない能力までありました。
何をしても強烈なイメージしかなかったガルベロスは、3つの頭部を持ち、そのうちの一つは腹部についていて目がないものであり、不気味さと存在感が共存し、ガルベロスの持っていた底知れぬ畏怖感はそんなところに原因があったのかもしれません。

ガルベロスの吐く火炎は地獄の業火のようで何でも焼き尽くし、長い腕は地の底まで届きそう、強烈な尻尾でたたきつけられてしまうともう二度と立ち上がることは不可能に思え、それはガルベロスは何度でも蘇ってしまうという能力に裏打ちされていたように思えました。

デザイン的にも秀逸で、名作に入るスペースビーストだったと思います。
畏怖感はその存在感と幻覚によってもたらされ、得も言われぬ恐怖感はさすがに地獄の番犬ケルベロスをモチーフにしただけのことはあったと思います。
初めはコアインパルスで、次にオーバーレイシュトロームでやられましたけど、そこに持ち込むまでのシーンやウルトラマンネクサスにとって決め技中の決め技でようやく仕留めたところまで追ってみると、スペースビーストの中でもかなり強敵のビーストだったんでしょうね。
ガルベロス⑤
ガルベロス③



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3
ミーニン①
「ミーニン」

ガモダマという宇宙合金で覆われた隕石の中には小型怪獣ミーニンが2体含まれており、そのうち1体にはバイオコントローラーが備わってガモランになっていましたね。
とある宇宙人が、地球という惑星にあった文明はどういうものなのか探る狙いで、ミーニンは派遣されていたみたいですけど、そういう設定自体はおいといて、ガモランもミーニンも、ウルトラQ や初代ウルトラマンの時に別々に出ていたガラモンとピグモンを、しかもガラダマを使って同時に出現させたものだったようです。

ウルトラ怪獣始期においてガラモンもピグモンも欠かすことができないくらいの人気怪獣で、方や悪役、もう一方は人間の味方として扱われ、それを平成という時代で置き換えたらどうなのかということだったんだと思います。

こういう場合は、古いものを知っていた方が良いに決まってますね。
ガモランモもミーニンもやり過ぎの感がありながら物足りなさを感じてしまったのは、ガラモンとピグモンをしっかり見てきたからかもしれませんが、ウルトラマンコスモスという番組の設定自体が大きく影響してしまったところが要因としては大きかったと思います。

ウルトラセブンの時に出てきたクレージーゴンもクレバーゴンとして登場させていましたけど、こういうのを見てると古き良き怪獣の再登場も、そのセッティング自体に行き過ぎ感がなければ、面白く見られたと思います。

ミーニンを見てたら、そんなことを思ってしまいました。
ミーニン④




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3
ガイナマイト②
「ガイナマイト」

甲殻類生物の特に甲殻が優れているところを中心にメカ的な技術を施したクライシス怪人が、ガイナマイトだったと記憶してます。
海兵隊長ボスガン率いる怪魔獣人大隊に所属した怪人が怪魔獣人であり、それは異界クライシスの地球人類では考えられない環境による異要素を身に着けていた怪人であり、いわゆる特殊能力に優れていて基本的に怪力の持ち主だったように思っていました。
ガイナマイトの外見を見てると、どうしてもその特殊能力を引き出すためのつなぎの部分に目が行ってしまい、そのつなぎの部分はメカ的要素がかんじられました。
クライシス怪人は異環境による身体の変異を大きく引き出したものであって、あくまで怪人であり、仮面ライダーBlackの時のゴルゴム怪人という割と改造人間に近い怪人とは一線を画すものだと思っていましたけど、ガイナマイトhは改造人間でしたね。
甲殻類といってもそれはカニであり、身体の右半身上部はカニであり、特に、右腕はカニの特徴である鋏を誇大に改造して切れ味鋭い武器となり、仮面ライダーBlackRXを大いに苦戦させていました。
何故かガイナマイトの頭部もカニ的でしたけど、その代々の能力は溶解液の噴射であり、仮面ライダーBlackRXの身体を溶かしていたことに、その能力の強烈さが出当て板と思います。

ガイナマイトは人間とクライシス人から生まれた子供が、天才的思考と能力を十分に発揮する前にその子を拉致して、クライシス帝国に引き込むことを使命としていましたけど、ガイナマイト自身は身体的能力に優れていたもの、いわゆる超能力などはなかったということは、力づくでその子を拉致しようとしていたんですね。
ガイナマイトはいわゆるクラシス怪人というよりクライシス的要素を散りばめた改造人間であり、天然の特殊能力がなかったところに、その上司であるボスガン自身がクライシス人を十分に把握しておらず、子供だけに力づくで行こうとしたところに、そもそもの間違いがあったように思います。
仮面ライダーBlackRXを苦戦させたガイナマイトもその子によって行く手を阻まれ、怯んだところをRXチョップで大きな鋏を叩き折られ、RXキックを叩き込まれたところにリボルケインを差し込まれて決着がつきました。

この物語は、その子がどうなるかがメインであり、それにまつわるものとしてガイナマイトが出てきたのであり、この時ばかりはクライシス怪人も脇役にすぎませんでした。
ガイナマイト①



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3
テンカイ
「自然コントロールマシーン テンカイ」

銅鐸のような外観を呈していた「自然コントロールマシーン テンカイ」は、根源的破滅招来体によって遣わされた何か、ということはなんとなくわかりましたけど、それは怪獣という生物なのか、メカなのかがはっきりわかりませんでした。
何かの鳴き声のような機械音を発してタービンのようなものを回転させ竜巻を発生、その下部から空気を吹き出し、家屋を吹き飛ばすほどの暴風を巻き起こすというものでしたけど、外見から感じよりもかなり強力なイメージがありました。
このテンカイの動きを見てると、それは生物然としたものではなく、あくまでメカだったんですけど、なんせ外見が銅鐸ですからね。
そう思ってみても外見が邪魔してそうみられませんでした。

銅鐸があった太古の時代において、人間がすがろうとする神そのものもなく、根源的破滅招来体などというものが飛来して導こうとすれば、人はそうなっていたのかもしれません。
その時代のように大気を浄化することだけでなく、文明を築いた人類の存在自体を粛正しようとした一つの契機がテンカイであり、強大な竜巻を伴う台風を発生させて行動した後には確かに大気の状態は浄化したものの、何も残らなかったことに現れていました。
でも、他の惑星の文明そのものを否定するのはまさしく侵略行為であり、テンカイの行動しようとした上空の雲は悪魔のような形をしていました。

基本的には、空気・大気の浄化がその役割だったんでしょうけど、猛烈な台風のような嵐は人類そのものをさらってしまう、そんなイメージが残りました。
自然コントロールマシーンなんて、自然をコントロールしようとするメカなど、どれだけ文明が進んでいたとしても作り出されるわけがないと思いますけど、まるでシリーズ化でもしようとしたのか、この手のタイプはこの後いくつか出てきますね。
テンカイ②



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3
ガイアQ5
「ガイアQ5」

ロボットは金属・合金でできていることが基本であり、体内で動力源を持ち、そこから得た動力で動くとなると当然のように磁気を発します。
マジンガーZは超合金Zという合金でできていたのですから、その合金がいかなるものであろうと磁気を発し、磁力には引き付けられ、体内のメカが乱動してしまうのは当然のことでした。
まだ操縦おぼつかない頃ではありましたけど、マジンガーZがDrヘルにとっては乗り越えなければならない高い壁のような強力ロボットであり、とにかくロボットであることの基本を突こうとして、ガイアQ5を製造したのだと思いますね。

ガイアQ5はウルトラマグネチックパワーを発し、アフロダイAどころかマジンガーZをもまともに動くことができないほどの超強力磁力光線を発していました。
Drヘルも天才科学者でしたけど、そのDrヘルの製造したガイアQ5が発したウルトラマグネチックパワーでアフロダイAもマジンガーZも滅茶苦茶な目に合ってるところを見ていた弓教授も、天才科学者の弟子でしたから、その対抗手段をとってくるのは目に見えていました。
アンチマグネチックガンがそれでしたけど、それを浴びることでガイアQ5は無力化し、同時にマジンガーZが蘇ってしまったことで、ミサイルパンチを浴びてガイアQ5は敗れ去りました。

マジンガーZのように体を多く金属・合金が特製の超合金Zであったことや、ブレストファイヤーの超高温熱戦、新エネルギーがベースとなった光子力ビームという特注品のような攻撃武器なら開発にも時間はかかるでしょうけど、磁力光線への理屈さえわかってしまえば反磁力光線はすぐに出てきそうなものです。
ガイアQ5には、ウルトラマグネチックパワー以外にもう少し破壊攻撃を強力に進める武器が欲しかったところですね。
ガイアQ5①



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5
ランバルト光弾
ランバルト光弾①
ランバルト光弾②
ランバルト光弾③
ランバルト光弾④
「ランバルト光弾」

平成のウルトラマンは、様々なタイプチェンジをしていました。
けど、昭和のウルトラマンから受け継がれていたのは光の化身であるということでしたね。
光の化身ですから、極限の状態では光速を超えるスピードを持つ戦士だったと言えそうですが、いくら超人とはいえ常日頃からその状態を有しているとなると、それはまさしく神の領域であってなかなかそこまで入ってなかったのかもしれません。
極限状態の1歩手前の状態がウルトラマンなのであり、様々な能力を状況に応じて使える能力を持つという意味ではタイプチェンジは非常に興味をそそる設定でした。
ウルトラマンティガのティガはインドネシア語で「3」を意味するそうですが、そこを踏まえたタイプが3つあったのはとても良いコンセプトだったと思います。
速さに奏でたウルトラマンティガのスカイタイプは、特に飛行能力に秀でてるタイプでした。
ただ、飛行能力に秀でた能力は通常状態よりパワーを控えなければならないことと引き換えに引き出された能力みたいであり、飛行能力に優れていただけでは敵を幻惑させることはできるものの、決め手に欠く面もあったと思います。

飛行状態からのキックやパンチは、速度を利した破壊力は生みますけど、大地の力や異次元の力を持った者に対しては決め手になり得ず、そこでウルトラマンティガがスカイタイプにチェンジするに際して、そのタイプだけが有する超エネルギーがティガクリスタルを基に海奪されていたと思われます。
その超エネルギーこそがランバルトであり、ウルトラマンティガ・スカイタイプが両腕を胸の前で交差させたあと瞬時に左右に伸ばしてから上にあげていく過程で超エネルギー・ランバルトを集約し、両手を左腰に置いてからまるで手裏剣を投げるように素早く投擲する光弾がランバルト光弾でした。
光の弾丸といったところでしょうけど、方向性を持った光の刃のようにも感じました。
見た目以上の破壊力を有していたランバルト光弾は、ウルトラマンティガが蘇って初めて使った必殺技でもありましたね。

大地に足を下ろしてしっかり構えてから投擲するものだと思っていましたけど、飛行状態からも投擲していたようで、ウルトラマンティガ・スカイタイプの高い身体能力を思い切り披露した必殺技でもありました。
ランバルト光弾⑨



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3
セミ怪人③
「セミ怪人」

セミがモチーフとなるのは、怪獣・宇宙人という世界ではかのバルタン星人に怪出が見られます。
バルタン星人は初代ウルトラマンの時に登場した宇宙人でしたけど、元々はウルトラQの時に出てきたセミ人間がベースでした。
これだけセミを感じさせつつ、宇宙ありきの名作はその存在感が強く、2代目、3代目と出続け、平成に入ってもウルトラマンコスモスでバルタン星人ベーシカルバージョンという名作も生み出しました。
バルタン星人は等身大もありましたから、決して巨大宇宙人というわけではないですけど、まるでウルトラシリーズの一つの象徴の様でした。
ウルトラシリーズから若干遅れて仮面ライダーシリーズが始まりましたけど、セミをモチーフとした改造人間、怪人というのはモチーフとしては手ごろな感じがし、いくらでもいそうな感じがありましたけど、今すぐ思いつくのはショッカー改造人間としてのセミミンガ、デストロン改造人間としてのヒーターゼミしかありません。
モチーフの特徴をどこに見出すか、その特徴を数少なく演じさせるのかそうでないのかということがカギとなるわけですけど、ウルトラシリーズと仮面ライダーシリーズにはコンセプトの違いもあって、うまくいかなかったようですね。

仮面ライダーシリーズも第2期が終了し、仮面ライダーBlackになってセミ怪人が出てきました。
セミ怪人の額についていた3つの単眼で操り、自分の受けたダメージをその人間に与えてしまうダメージスワップ能力というのがあったらしいですけど、このあたりの描写が分かりにくく、大きな翼のような2枚の羽根をこすり合わせて発する音波が超音波となり、破壊音波となっていたことの方に目が行きました。
この辺りはショッカー改造人間セミミンガのようでもありましたけど、主人公の仮面ライダーBlackが仮面ライダー旧1号というよりは仮面ライダー0号という原点回帰を狙ったものだったこともあって、違和感は全くなく、より強烈さが欲しい感じがありました。
時代は常に微々たるものでも進化はあるものですから、いくら仮面ライダーBlackが仮面ライダー0号を目指していたといっても時代のテイストを織り込むことはそうしたテーマに逆行したことではありません。
セミをモチーフとする場合、イメージ的に人間にはわからない超能力の持ち主であるというものがあったと思いますから、それを巨大宇宙人というコンセプトでは扱いやすく、等身大怪人ではやりにくいものがあったかもしれません。
人にはわからない超能力は、意外に外見的にそのカギが現れているものですから、セミ怪人の場合、3つの嘆願の真ん中にあったということでそこを突かれてライダーキックで敗れ去りました。
セミ怪人に限らず、ゴルゴム怪人は超古代から蘇えさせられた側面があったわけですから、得体のしれない能力をもっと演出していてもよかったかなと思いますね。
セミ怪人②






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