HEROブログ~憧れた風と光の戦士たち

憧れた昭和の仮面ライダーとウルトラシリーズを中心に大真面目に・・・

2018年05月

3
ギロ星獣①
「ギロ星獣」

怪獣はともかく、ウルトラシリーズに出てくる宇宙人は地球侵略を企図してやってきた宇宙人か、そうでなくてもかなり凶暴な性質の宇宙人がほとんどだったと思います。
だって、知能は高いはずで、そうしたことに基づく知性がなければ地球にやってくる必要がなかったはずですからね。
宇宙人かつ狡猾という感じで、それこそ侵略宇宙人であることはウルトラシリーズにおける基本線だったように思っていました。

ところがウルトラマンレオに登場したギロ星獣は、その名の通り怪獣とみるべきなんでしょうけど、優しき宇宙人だったように思えます。
お菓子やアイスクリームが好きで、母星に何故か追われてしまったのか、地球の日本のどこかで行われていた怪獣ショーに紛れ込んでいました。
人を幻惑してしまう能力があったらしいですけど、それは人間を支配してしまう意図での能力では中たみたいですね。
等身大の頃はまさしく怪獣ショーの着ぐるみみたいで、興奮して巨大化すると怪獣そのもののように見えましたけど、それもギロ星獣を人間側がどう見るかで、知能がありましたから、怪獣となるか宇宙人となるのかが決まっていたようにも思えました。
いけない先入観はいけないものを想像してしまう、だけど、ギロ星獣がどう感じるかなんて人間側ではまるでわかりませんでした。
でも、相手をよく見据えることは、当然ですが先入観を持って見つめるよりは大事なことです。

ギロ星獣はデザイン的には一体この姿を誰が考えたんだと思うほど、いい加減で不格好な姿でしたけど、ウルトラマンレオ放映の時代では難しい感じがしたギロ星獣登場の物語は、考えてしまうことがいっぱいでした。
ギロ星獣






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3
コブランジン①
「コブランジン」

左腕のコブラハンドからは、猛毒液と溶解液を吐き出し、コブラという強烈な蛇の改造人間だけあって、その異臭漂うところがコブランジンの攻撃的特徴でした。
ネオショッカー殺人軍団とは名ばかりの対スカイライダー打倒のための武力集団の構成は、コブランジンによる殺戮集団の編成であることから、それなりに武力を身に着けている武闘家とか兵士に近い肉体を持つ者を強制的に操ってしまうことを狙ったものであったようです。
コブランジンの異臭は人を酔わせ、コブラ催眠という術によって操ってしまうところが最大の眼目であったように思えました。
単なる催眠術というのではなく、高い武力を有しても降りかかってしまう催眠術は、コブランジン特有の術のように思えました。

このコブラ催眠どころか、コブランジンの格闘術も、人間でありながら想像を絶する域にまで達した名人のような武闘家には通じるところではなかったようですね。
こういう武闘家は精神的にも鍛えられるはずですから、コブラ催眠とは言えども簡単に催眠術にかかってしまっては面白くありません。
しかし、暗黒の秘密結社による改造人間は、その肉体も戦闘力も人間の及ぶところではなく、それが名人の域に達した武闘家であってもかなうはずもないところに改造人間が怪人とされる謂れのようなところがあったと思うのです。
例えば戦闘員クラスであるならば人間が立ち向かえるようなところがあると思いますけれど、それもギリギリのところで、、、ということで、そんな戦闘員を足蹴にしてしまう怪人は人間の叶うところではなかったはずです。
コブランジンは武闘家ではありませんでしたし、コブラ催眠の通用しない名人のような武闘家はそれでも人間でしたから、この辺りの設定とコンセプトは非常に難しいことだったはずです。

後に仮面ライダースーパー1まで行くと敵も味方も優れた格闘家であったという設定が出てきましたから、区コブランジン登場のような展開もあると思いますけど、スカイライダーまででは微妙なところではありました。

ただ、大幹部ゼネラルモンスターの様相が変わったり、ネオショッカー大首領の声が出てこなくなり、やっとネオショッカーがその最大の敵であったスカイライダーに正面から向き合った話がこのコブランジン登場の話でしたから、それまでのネオショッカー改造人間よりも強力な能力を持たせていたのかもしれません。
コブランジン






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4
ボルティックシューター
「ボルティックシューター」

ハイブリットな仮面ライダーならではの技が、仮面ライダーBlackRXの決め技に3つありました。
バイオライダーに関してはハイブリット館というよりもそれに伴う超能力感がありましたけれど、通常形態のリボルケインはその最たるものでした。
仮面ライダーが武器を持つというのは仮面ライダーBlackRX以前では仮面ライダーXのライドルがありましたけれど、仮面ライダーXにしてもマスクで得る太陽エネルギーとベルトから得る風力エネルギーがパーフェクターのところで融合される言わばハイブリットエネルギーの走りのようなものでした。
それでもライドルはハイブリット感が固形化されたように、ライドルスティック、ライドルホイップと形状は変わるものの、あくまで棒状を主とした武器でした。
仮面ライダーBlackRXのリボルケインはそこから更に進化を見せ、エネルギーがそのまま棒状となり、打撃・切断もありましたけど、リボルケインを構成するエネルギーの高度な熱があらゆるものをあっという間に溶かしていくようにもみえました。

こうなるとハイブリットエネルギーが固形化されるのではなく、光線となって発せられるところが見たくなるものです。
仮面ライダーBlackRXには、基本形態のほかに2つの形態がありましたけど、バイオライダーとは対極の特徴を持ったロボライダーがありました。
まさしく非常に強固であり怪力の持ち主であったロボライダーは、柔軟性がないと言えばなかったのですが、その怪力ぶりと強固さはそれまでの仮面ライダーにはなかったものでした。
昭和の仮面ライダーはメカが内蔵され特殊能力の強力さがありましたけど、改造人間という人間であったことが基本でした。
ハイブリットとなせる技とは言えロボライダーとなると、改造人間という基本からは遠く離れてしまった感があります。
けれど、作られたものではなく、そういう要素が基本としてありながらもキングストーンの本来の宿り主から与えられた神秘的なパワーが地球という枠を超えたものであるならば、ロボライダーという形態はありなのかもしれません。
ロボットも定められた能力の域を超えることなく行動しますが、ロボライダーの核になる部分には人間として意識があったはずですから、決め技も生み出せたとも思います。
それがボルティックシューターという超兵器から発せられるハードショットでした。
ボルティックシューターから発射されていたのはハイブリットエネルギーでしたから、これは光線銃ということになりますけれど、エネルギー砲と見た方がよかったかもしれません。
ボルティックシューターにはハードショットの他に、ポイントシュート(局所攻撃)、連続シュート(マシンガン的な用法)、オープンシュート(拡散攻撃)、サンシャインシュートなどの多彩な光線を発射できたらしいですが、そこはうまく演出されていなかったため、ほとんどわかりません。
立派な決め技と思いますけど、どうしても仮面ライダーBlackRXのイメージとしてリボルケインにそれを求めてしまったがために、ボルティックシューターは決め技として使われたことがほとんどなかったのは残念でもありました。

でもその強力さも去ることながら、ハイブリットエネルギーの象徴のようなわざとして非常に見栄えのする技でもありました。
ボルティックシューター②
ボルティックシューター③
ボルティックシューター④
ボルティックシューター⑤
ボルティックシューター⑥
ハードショット⑨







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3
トンダイル
「トンダイル」

あまり印象に残らなかった怪獣に、ウルトラマンタロウに登場していたトンダイルがいました。
この怪獣を見た時は、人を丸め込む何かしらの特殊能力を持っていた怪獣とは思っていましたけど、それがカエルをモチーフとした怪獣だとは思ってもみませんでした。
似ているなとは思いましたけど、怪獣ライブキングの着ぐるみを改造したもののようですね。
どうにもこうにも作りが良くない、デザインが良くないことと軽々しさがあって、そこがウルトラマンタロウに登場した怪獣が見栄えのしない大きな特徴でした。

カエルをモチーフにしてしまった怪獣には、ほとんど覚えていません。
仮面ライダーシリーズの改造人間ではガマギラーとかガマ五右衛門、ガマ獣人とかいましたが、カエルはカエルでもガマガエルでしたね。
カエルは水辺でジャンプしたり、雨上がりの気配を感じるものでしたけど、改造人間にしたってもう一つ特徴をつかまないとやりづらかったと思います。
ガマガエルであればガマの油もありましたし、それがもう一つの特徴だったかもしれません。
しかし、それは等身大の怪人ならではのことかもしれません。

昔は小学生の頃、学校の生物研究でカエルの解剖を理科の授業で行っていました。
そういうところからもカエルは解剖の対象でもあり、ある意味ひ弱なところがあって脆弱感があったため、怪獣のモチーフとするには足りないことだらけだったかもしれません。
昔から地底で眠っていたトンダイルが、舌を伸ばして自ら吐く泡でカプセルを作り出しては人を閉じこめて食用の保存を図っていたとは怪奇なカエルのなせる業ではなかった思いますけど、カエルには気持ち悪さもありましたから、こういう怪奇性を持たせることで怪獣を演出するほかなかったかもしれませんね。
トンダイル1





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3
カマキリ奇械人
「カマキリ奇械人」

仮面ライダーシリーズの改造人間のモチーフとしては、カマキリは結構多い方だったと思います。
ショッカーの改造人間第5号だったかな、かまきり男が出てきたのは。
多分、ショッカーの改造人間としては初めて電飾が使われたと思うんですけど、暗闇の中で光っていたかまきり男の印象度は強いものでした。
かまきりは臆病なくせに獰猛さがあり、両腕の鋏に特徴があったというところが改造人間のモチーフとして扱いやすいところがあったのでしょう。
しかも羽が生えていて飛行能力もありましたし。

この鋏を大きな鎌とし、武器化できるところは如何にも秘密結社の使者という感じがしましたけど、かまきりがモチーフの改造人間は大きなポイントとして如何に目を装飾するのかにかかっていたと思っていました。
多分、かまきり男の印象が強く残っているんでしょう。

仮面ライダーストロンガーに出てきた改造人間は奇械人というテーマで創出されていました。
まさしく奇怪な感じを前面に出していくというところでしょう。
そのブラックサタン奇械人の9番目はカマキリが採用されましたけど、そのカマキリ奇械人はちょうど目の部分がドクロになっていました。
初めて見た時は、目をどう作っているのだろうと思いましたけど、まさかシャレコウベとは、、、
まさしく奇怪で奇抜な感じがしましたね。
一つのドクロには目の部分が2つあるので、ドクロが2つあるカマキリ奇械人は目が4つもあって、いたるところに目を張っていた印象がありました。
カマキリ奇械人④
右腕の大鎌と左腕についていたトゲ付きの鉄球が付いている鎖分銅はアタッチメント方式の脱着型であったし、何より鋼鉄製のボディは何故かストロンガー電キックも絶えてしまうほどの強固なもので、そうした身体の装備の強力さに、カマキリ奇械人は気を取られ、実は目に特徴のあったことなど、どこかへ忘れてきてしまってるようでもありました。

全体的なボディバランスはいい方ではなく、頭部の目のところにドクロを設えていたのはやり過ぎの感はありつつ、でもそこがカマキリ奇械人の最大の特徴だったように思いますね。
カマキリ奇械人⑦






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4
メトロン星人Jr①
「メトロン星人Jr」

ウルトラセブンに登場した知略を駆使し、それ相応の武力を持ちながら武力を使わずして地球侵略をしようとしたメトロン星人の息子が、メトロン星人Jrでした。
ある意味、侵略行為にセンスを感じたメトロン星人の息子とは思えない狡猾かつ卑劣で好戦的な宇宙人がメトロン星人Jrだったように思います。
ヤプールとはどんな関係にあったのかは分かりませんが、妖星ゴランの接近に伴った混乱状況を利用し、超獣ドラゴリーを前面に押し出して、卑劣な行為を送り返しました。
正に似ても似つかぬとは、このメトロン星人とメトロン星人Jrのことを言うのでしょう。

ヒラヒラした両腕先からはショック光線と電撃する能力を従えながら、実は死体に憑依して騙すことを得意としていた宇宙人だったように思います。
等身大から巨大化する能力もあり、様々な能力があった上に騙しの知略もあったとは、侵略宇宙人の典型であったのかもしれません。
多分、超獣ドラゴリーが登場せず、怪獣ムルチも出てこない単独の展開だったならば、その卑劣な知略に騙されそうに放っていたんでしょうけど、能力は多岐に及びながら決定打に欠けるところはウルトラマンAに善戦していただろうとは思いますが、武力では叶わなかったと思いますね。
正にヤプール、超獣ドラゴリーありきの宇宙人だったように思えました。
メトロン星人Jr
メトロン星人とメトロン星人Jrを思うと、遥かかなたにあった思われるメトロン星という星は、どんなところだったのでしょうね。
そこに生きるものは騙し騙され、人を信じる思いなどなく、裏切りと卑劣さを基本とした騙しの民族が巣くう星だったのかもしれません。
それだけ外敵に様々な状況から攻め込まれていた過酷な星だったのかもしれませんけどね。
うM78星雲の光の国が、このメトロン星を知らぬはずがなく、多分マークはしていたんでしょうけど、地球にやってくることは予想できなかったのかもしれません。
ウルトラマンAのバーチカルギロチンで真っ二つにされて最後を迎えていましたけど、きっちりメトロン星人Jrを倒していなければ、強敵であった超獣ドラゴリーに向かっていけなかったということと騙され、危険な展開の中、こうした大技で倒すことは当然のことだったと思いますね。
メトロン星人Jr③






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3
カニ獣人⑦
「カニ獣人」

獣性という獰猛さはあんまり感じなかったカニ獣人。
蟹というモチーフそのものに獣性を求めたこと自体、蟹という生き物については知らていないことが多く、イメージだけで作ってしまった感じもしました。
両腕の大きな鋏は、切断力に優れていたということなんでしょうけど、それも仮面ライダーアマゾンが変身する前の人間体へ怪我を負わせる程度のことでしか使用されず、しかも若き女子大生を2人も人質にとって、脅したう上でのことでした。
蟹そのものにどれだけ知性があるのかは分かりませんが、カニ獣人そのものの知性も高くはありません。
戦う前から仮面ライダーアマゾンの戦闘力に劣っていたことはどこかで分かっていたかもしれませんが、モグラ獣人を脅してその弱点を聞き出そうとすることは、正面からでは叶わないのだから、高くもない知性で策を練ろうとしたに違いありませんでしたね。
それが人質作戦だったわけですが、この時使っていた小型の殺人ガニがミソだったように思います。
これって昭和の仮面ライダー第1期では、よく使われた作戦でもありました。

思ったように鋏が使えず、口から吹いていた毒性の高い泡も、それほど距離を稼ぐものではなかったことから効果は薄いものでした。
最後は「大切断」で滅多切りにされて倒されましたけど、仮面ライダーアマゾンにその大技を使われる前に決め技になったかもしれない鋏を使う場面が演出されなかったことは、カニ獣人にとっては皮肉なことだったかもしれません。

蟹は甲羅が特徴ですから、その丈夫な甲羅を前面に出していかないと蟹としての特性を演出することは難しかったと思います。
せっかく、ヘビ獣人、ワニ獣人と獣性豊富な獣人を登場させていたのですから、この流れをしっかり捕まえてほしかったですね。
カニ獣人②






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3
ゴルバゴス
「ゴルバゴス」

仮面ライダーにできてきた改造人間は、人間と動植物の融合という設定でしたからしっかり動植物の特性がいくつか強烈に表されてきましたけど、ウルトラシリーズの怪獣はそうした改造人間とは一線を画した存在であり、理解を超えた別の獣という感じが強くありました。
侵略宇宙人も同様で、生まれた惑星そのものが地球ではなく、人間が生存する条件は人間が考えたものですからそこからかけ離れた存在という意味では、怪獣と同じです。
怪獣といえど、生き物ですから何かしらの影響はあったと思うのですけど、やっぱり怪獣は怪獣という別物と考えたいですね。
ウルトラQから始まったTVで生きてきた怪獣は初代ウルトラマンでそのイメージがしっかり確立され、ウルトラセブンの時の侵略宇宙人で亜リエーションがうまい具合に広がったという感じです。

帰ってきたウルトラマンでは怪奇性が薄れ、人間ドラマとして特徴が表現された聖火帰ってきたウルトラマンに登場した怪獣は、どこか可愛らしくユニークなものが多かったイメージがあります。
それでも当初は設定やストーリー自体がしっかり怪獣を中心に回っていたせいもあって、怪獣の存在感を感じさせてくれました。
ゴルバゴスも怪獣としての存在感が中心のストーリーでしたけど、どこか仮面ライダーの改造人間みたいだなと思ったのは、複数の岩石の塊のような井手達のゴルバゴスは周囲の風景と同化してしまうカメレオンのような能力を持っていましたね。
リアルで見ていた時は感じなかったのですけど、後に見返してみるとショッカー改造人間カメレオン男のような能力だったと思います。

ゴルバゴスは、体表に着色されて存在を明らかにされましたけど、基本的には何故かおとなしく、まだ人里に被害が出ないうちに始末しようとMATが出てきましたが、意外とどうにもならない丈夫さがありました。
口からは火炎弾かマグマ弾を吐くということは、地下深くマグマに近いところで潜んでいた怪獣だったんでしょう。
怪獣らしいのはこの部分だけで、あまり怪獣という感じがしない存在でもありました。
目が可愛らし過ぎたのと、ストーリーにひねりがなく迫力感に欠けたのでしょう。
帰ってきたウルトラマンに登場したほとんどの怪獣がこういう要素を持っていて、それまでの怪獣を見てきた者にとってはどうにも物足りなさが残ってしまう怪獣の先鞭をつけたものでした。
ゴルバゴス③






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マッハアキレス⑥
「マッハアキレス」

様々な苦難を乗り越えても更に、、、こういう場面を潜り抜けて更に仮面ライダーXが階段をまた上がったのがマッハアキレス登場の話でした。
ギリシア神話上の英雄であり、勇士であったアキレウスがモチーフであったマッハアキレスは、後に登場したアポロガイストに「瞬間湯沸かし器」と揶揄されましたけど、そういう側面を保ちつつ、実は結構な単細胞であったことが後の敗因となっていました。
「瞬間湯沸かし器」的な性格は短気ということであり、そこには「単細胞」という要因があったりします。
ですけど、勇士然としたマッハアキレスの姿は、ギリシア神話上の戦での勇士らしく、武器となった頑丈で鋭そうな短剣とその鎧が印象的でもありました。
真っ赤な顔が如何にも血が上りやすい性格を表していましたけど、こういう性格の持ち主にはしっかりとした上司が必要で、その上司の支持次第では結構使えたんじゃないかと思います。
しかし、アポロガイストの誤算はマッハアキレスではなく、この戦いの中でも不屈の精神で階段を駆け上った仮面ライダーXではなかったでしょうか。

仮にもマッハアキレスは、必殺Xキックをかわし海に仮面ライダーXを叩き落していたのですからかなりの実力を持っていたと思っていいと思います。
瞬発力と素早さが特徴であったマッハアキレスは、ジェットローラージェット機並みのスピードで動き回れるということでしたけど、そんな速さがあったとしたらマッハアキレスの足についていたローラーが故障してしまいそうですけど、ただそれは走力だけではなく全てにおいて速さが尋常ではなかったということでしょう。
でも、その速さは仮面ライダーXも想定されたものではなく、想定されていたとしてもこの時点では対抗できなかったと思いますね。
仮面ライダーXはメカニック的な初の仮面ライダーでしたから、定められた能力を打ち破っていくにしてもそれまでの仮面ライダー以上の苦難を強いられたはずです。
それを決意させた「仮面ライダー」という称号は、この時光輝いていました。
でもそれ位強力な改造神話怪人であったと思いますね、マッハアキレスは。
マッハアキレス⑨
短気、単細胞だけでは剣術を用いた戦いは出来なかったと思います。
強力神話怪人であったとはいえ、マッハアキレスの攻めをかわし切ったアポロガイストも相当な能力の持ち主であったことと冷徹さが散りばめられていました。
それだけに、仮面ライダーXの特訓を見ていたはずのアポロガイストはマッハアキレスをもっと使いきれなかったのかなとは思います。
定められた能力は、GOD改造人間も同じことが言えそうで、そこを打ち破る考えはさらさらなかったようですね。
マッハアキレス







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5
メトロン星人②
「メトロン星人」

「我々人類は今、宇宙人に狙われるほど、お互いを信頼してはいませんから…」というナレーションで終わった狙われた街。
ウルトラセブン屈指の名作の一つだったことは、疑う余地がないでしょう。

宇宙ケシの実を煙草に散りばめて人間を狂わせる、多分、ウルトラセブンでなければ宇宙ケシなんて言うものを知ることはなかったでしょう。
人が知らない危険な植物の一種は、人を狂わせ凶暴化し、自分以外の人を殺してしまうほどの危険度の高い成分を含んでいました。
多分、自分そのものも自覚できない幻覚の境地に導かれて、それを仕掛けたメトロン星人はそれだからこそ幻覚宇宙人という肩書がつけられたんでしょうね。
凶暴化し、自分をも見失い、果ては殺人鬼と化してしまうその様は、確かに一定のルールの中でそれを守ることで信頼関係を築いていた地球人類をかき乱してしまうものでしたけど、そこまで導いてしまえば武力を行使して人類を制圧してしまう必要などありません。
メトロン星人がどんな武力を持っていたのかについては、それほど演じられることはありませんでしたけど、武力ではなく人類の心や関係を乱していくことで地球を征服してしまおうとするスタイルは、初代ウルトラマンの時のメフィラス星人の時と酷似しています。
しかし、メトロン星人の場合は人類の相互関係に目を付けたところが、より狡猾でした。
しかも、自らのアジトを下町の工場街の一角に建つ古いアパートに宇宙船を仕込ませて、暗躍していたことがより効果を出していました。
宇宙ケシなどというとんでもないものを人類は知らず、それがメトロン星人によって忍ばされたこと自体が、地下の暗躍行為のようなものだったことから、フランス語で地下はメトロといいますから、そこからネーミングされたメトロン星人の妙味が出ていると思います。
宇宙ケシを含んだ煙草の犠牲には、ウルトラ警備隊のソガ隊員やフルハシ隊員もなっていました。
ウルトラセブンは光の国で恒天観測員だったことが基本としてありましたから、宇宙ケシのことを知っていたとしても不思議なことではなく、それを知って弁えていたがためにそれを使って何かを企てていた者を探ろうとしていたのは騒然の成り行きだったかもしれません。
ウルトラ警備隊の派手な交戦、作戦ではなく、恒天観測員としてのウルトラセブンがモロボシ・ダンという人間の姿で突き止めていこうとしたところにも妙味がありました。
メトロン星人③
メトロン星人は敢えて宇宙ケシを使った作戦で、ウルトラセブンをおびき寄せようとしていたのかもしれません。
メトロン星人の潜んでいた古いアパートはメトロン星人の奇妙な宇宙船と一体化し、迂闊にもそこに単身乗り込んでしまったモロボシ・ダンはその宇宙船によって宇宙の果てまで運び去られるところでしたね。
ウルトラセブンに変身し、巨大化することでこの作戦は外れてしまいましたが、ちゃぶ台を挟んだモロボシ・ダンとメトロン星人の対峙はそこまで伸びていたこと自体、見応えがありました。
その上、夕日を浴び、影を伝ってウルトラセブンとメトロン星人が遂に交戦状態となるシーンについては、ストップモーションを使ったりしたかなり効果を上げていたシーンでした。
特撮に関してかなりマニアックで、ある意味変わり者でないとこういう演じ方はできなかったでしょう。

最後はメトロン星人が飛び去ろうとしたところに、その背後からアイ・スラッガーが一閃、そしてエメリウム光線で止めを刺したシーンは、ウルトラシリーズ史上最高の演出でした。
やられてしまったメトロン星人も去ることながら、エメリウム光線を放ったウルトラセブンの姿が夕陽を浴びて、これ以上ないカッコいい演出となっていましたね。
メトロン星人






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