「ギロ星獣」
怪獣はともかく、ウルトラシリーズに出てくる宇宙人は地球侵略を企図してやってきた宇宙人か、そうでなくてもかなり凶暴な性質の宇宙人がほとんどだったと思います。
だって、知能は高いはずで、そうしたことに基づく知性がなければ地球にやってくる必要がなかったはずですからね。
宇宙人かつ狡猾という感じで、それこそ侵略宇宙人であることはウルトラシリーズにおける基本線だったように思っていました。
ところがウルトラマンレオに登場したギロ星獣は、その名の通り怪獣とみるべきなんでしょうけど、優しき宇宙人だったように思えます。
お菓子やアイスクリームが好きで、母星に何故か追われてしまったのか、地球の日本のどこかで行われていた怪獣ショーに紛れ込んでいました。
人を幻惑してしまう能力があったらしいですけど、それは人間を支配してしまう意図での能力では中たみたいですね。
等身大の頃はまさしく怪獣ショーの着ぐるみみたいで、興奮して巨大化すると怪獣そのもののように見えましたけど、それもギロ星獣を人間側がどう見るかで、知能がありましたから、怪獣となるか宇宙人となるのかが決まっていたようにも思えました。
いけない先入観はいけないものを想像してしまう、だけど、ギロ星獣がどう感じるかなんて人間側ではまるでわかりませんでした。
でも、相手をよく見据えることは、当然ですが先入観を持って見つめるよりは大事なことです。
ギロ星獣はデザイン的には一体この姿を誰が考えたんだと思うほど、いい加減で不格好な姿でしたけど、ウルトラマンレオ放映の時代では難しい感じがしたギロ星獣登場の物語は、考えてしまうことがいっぱいでした。