HEROブログ~憧れた風と光の戦士たち

憧れた昭和の仮面ライダーとウルトラシリーズを中心に大真面目に・・・

2018年07月

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タランチュラ
「タランチュラ」

怪奇性は、明治中期から昭和初期の西洋めいた設定がより如実になると思います。
ウルトラQに登場したタランチュラの話も、怪奇性を打ち出すにはこの上ない物語でした。

確か、この時から90年くらい前の時代にクモ好きな男爵が一人娘と館に住んでおり、その男爵は世界中からあらゆるクモの収集を行っていました。
男爵が集めていた中の1匹、毒グモであったタランチュラが一人娘の足を噛んでしまったため、その毒にやられた一人娘は気が狂って、館の傍にあった沼に落ちて死んでしまいました。
男爵が気が狂わんばかりの状態となりましたが、沼に落ちて死んだはずの娘がタランチュラとなって蘇り、男爵とともに静かに館に住んでいたという話でした。
娘が転生した先がタランチュラということなんでしょうけど、いかにも設定された時代が近代文明を目指してまだ混乱していた時代で、妖怪も西洋モノが入り込んでくるのがピッタリの時代観があったところが裏打ちされたような感じがありました。
そこが怪奇性を打ち出すにはよかったんでしょう。
タランチュラ④
ウルトラQ放映の頃はまだ、TVは白黒の時代でした。
タランチュラは黒蜘蛛で、黒い中で異様に目が光るようなイメージがあってそこに得も言われぬ不気味さを感じたものですから、下手にカラーものでなくてよかったと思います。
タランチュラが吐く糸が白だったことも、好対照であったため、より黒を生かすものとなっていたと思いますね。

ウルトラQは特撮怪獣ものだったと思いますが、タランチュラは怪獣というより化け物でしたね。







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ゲバコンドル
「ゲバコンドル」

仮面ライダー旧1号に倒されてきたそれまでの歴々のショッカー改造人間の長所だけを選りすぐって、創出された改造人間がゲバコンドルでした。
「暴力」を意味するドイツ語・ゲバルトの略であるゲバは、あのナチスドイツを連想させ、ショッカーとはやっぱり
ナチスドイツの流れをくむ暗黒組織だったというイメージが膨らみます。
ゲバコンドルは特に蜘蛛男、蝙蝠男、さそり男、サラセニアンの要素が強いらしいですけど、それにしても俊敏性や仮面ライダー旧1号の攻撃にしっかり耐えうる身体能力の頑丈さを感じますね。
俊敏性は、ゲバコンドルがコンドルがモチーフである改造人間だったことから、独特の能力だったんでしょうけど、若い女の生き血で蘇ったり活動エネルギーとしているところなどは吸血型改造人間という見方もできるところから、生命力の強さという裏打ちがあって出てきた能力だと思います。

この頃の仮面ライダー旧1号はまだその身体能力に頼った戦い方をしていました。
その攻撃を耐えうる、いや苦ともしないゲバコンドルは身体能力的に仮面ライダー旧1号を上回っており、仮面ライダー旧1号の素体であった本郷猛が天才科学者でなければ負けていたでしょう。
これだけの改造人間を創出できたのは、ショッカー科学陣のデータ解析力の高さがあったからこそなんでしょうけど、それでも仮面ライダー旧1号の身体能力を上回りながら勝ちきれなかったところは、暗黒組織と言えど7草創期にあったということなんでしょう。
それまで9体もの改造人間を倒してきた仮面ライダー旧1号の戦闘経験が、まるで分析されていなかったということになります。
しかし、それでもゲバコンドルは強いという感じがあって、この当時のショッカー・エース改造人間だったということになるでしょうね。
ゲバコンドル③
ゲバコンドルはコンドルの改造人間でしたから、持っていた俊敏性の一つは滑空能力で、飛翔能力ということではないでしょう。
でも滑空能力は高さを有し、それは仮面ライダーにない能力でもありましたから、苦戦を強いられた一つの要因でした。

ゲバコンドルのこうした強さは、生き血を活動エネルギーにしていた吸血鬼のような恐ろしさと言葉を発しない叫びだけを伴う行動が却って不気味さを醸し出し、得も言われる怖さを演出されていたところに起因していました。
下手にしゃべると纏わりつくような強力さが失われるため、せっかくのエース改造人間がもったいない感じがし、ショッカーという秘密結社の持つイメージがそのままゲバコンドルに通じていたと思います。
この後にも強力改造人間としてはトカゲロンが出てきますが、トカゲロンは素体であった人間の脚部の強さが土台であったのに対し、過去のデータを土台にした改造人間がゲバコンドルだったと思いますが、組織の色が如実にでていたのはゲバコンドルでした。
まあ、改造手術の際、生体能力と知力が供えられなかっただけかもしれませんが、それは仮面ライダー旧1号を倒すのにはそれだけ困難さがあったということかもしれません。

なお、ゲバコンドル登場のこの話は滝和也という名脇役初登場の話であったことも記憶に留めておかなければなりませんね。
ゲバコンドル⑦
ゲバコンドル⑤








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