「十面鬼ゴルゴス」
歴代の組織の中には何人もの大幹部という指揮者がいました。
大幹部は大首領からの信頼が厚く、またその意向を受けて様々な作戦を立案、その作戦に見合う改造人間を作り出し作戦遂行を図ってきました。
歴代の組織も仮面ライダーXと戦ったGODの頃からさらに霧深くなって首領の姿が余計に見えづらくなってきたと思います。
それでもGODの時はアポロガイストの存在があって、まだ首領のような存在が見え隠れしていましたが、仮面ライダーアマゾンになると秘密結社のゲドンが古代インカ文明の末裔が作ってしまった秘密結社というのはわかりましたけど、組織としてどうなんだ?というものがありました。
古代インカ文明の凄さというものはよくわかりませんが、その文明の医療技術がメカを使わず生体手術だけで仮面ライダーアマゾンを作り出してしまったところにその凄さの一端があったように思います。
仮面ライダーアマゾンは古代インカ文明の末裔である長老バゴーによって生み出されたものですが、この医療技術というのはひょっとして現代科学を上回っているんじゃないかというくらい、今の医療技術とは次元の違うものだったようにも思えます。
まだまだ分からないことが多いインカ文明ですが、こうした技術を持っていたのはバゴーだけだったのか、はたまた他にもいたのかはわかりません。
でも、これだけの技術は伝承して価値がわかるというものでもありますから、バゴーは当然のように自分を支えて、かつ高度な医療技術うを伝承していくいわば助手がいたころでしょう。
その一人がゴルゴス。
これだけの医療技術を持てば、目がくらむのもまた人間の運命なのかもしれません。
強盗とかチンケなものではなく、この高度な科学力をもって世の中を我が物にしようとしたことが自分の肉体を、特に下半身を改造し、配下の極悪人の脳だけを取り出し、謎のエネルギーに満ちた巨大隕石から作り上げた「人面岩」に埋め込むことで一体化しました。
それが十面鬼だったようです。
ゲドンという組織の背景には、十面鬼とは別の意思が働いていたようですが、ゲドン自体は儒面鬼が作り上げたものですから、十面鬼は従来の大幹部というのではなく首領そのものであったということができます。
外見も持っていた数々の超能力も怪奇そのもので、インパクトが強いものがありましたから、従来の大幹部と同等に扱うのもおかしい気もしました。
ゴルゴスという鬼のような存在を含め、このほかに9つの極悪人という鬼が一体化したのですから十面鬼ということですけど、あくまで中心・柱はゴルゴスだったわけですから、十面鬼ゴルゴスとなるわけです。
脳だけでも10もあったその人面岩には謎のエネルギーがあったのでしょうけど、10の脳を生きた状態にするには血の供給が必要だったわけで、定期的に「血の供物」と呼ばれる生き血の生贄を求めたことは必然だったわけです。
バゴーの意を誤って伝承した結果がこの十面鬼ゴルゴスの登場だったわけですが、仮面ライダーアマゾンに疑義の腕輪があったように、十面鬼ゴルゴスにはガガの腕輪がありました。
バゴーは古代インカの超科学を集めて神秘な力が発動するアイテムを作り上げ、それが単なる人間の知恵では解明されないようにするためと悪用されることを防ぐため、そのアイテムは一対で2つのものに分けていました。
いわば欲望に負けたゴルゴスが古代インカ文明の科学者を全滅させた上にバゴーの命を奪う上でガガの腕輪を奪取し、それに気づいたバゴーがギギの腕輪を仮面ライダーアマゾンに植え付けていました。
ガガの腕輪とギギの腕輪が一体化しないと本来のインカ文明による神秘パワーが発動されないことを知ったゴルゴスがギギの腕輪を奪取しようとして、十面鬼として仮面ライダーアマゾンの存在を打ち消そうとしたことで抗争が起こっていきました。
当初、十面鬼ゴルゴスがガガの腕輪を持っていたということは、バゴーの助手としてバゴーの信頼を得ていたと思っていましたが、それは全く違うようです。
こうしたインカ文明の一つの象徴のように忍術も使え、30万度の火炎を吐き、液体爆弾・溶解液も使うどころかミサイルまで打ってしまう。
しかもこの巨体で空中浮遊・飛行能力まで有していたとなると、従来の秘密結社の大幹部とその首領の間に位置していたような存在だったと思います。
仮面ライダーアマゾンは4つ目の仮面ライダーシリーズであり6番目の仮面ライダーですが、物語は身近くゲドンの獣人も細かく分けても14体ほどしかいませんでした。
でも十面鬼ゴルゴス自体は、とんでもなくインパクトと存在感のあった改造人間の集合体であったことは間違いないようです。
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