HEROブログ~憧れた風と光の戦士たち

憧れた昭和の仮面ライダーとウルトラシリーズを中心に大真面目に・・・

2020年11月

3
火焰ウォッチ①
「口から鋭い切れ味のゼンマイ状の長い舌で相手を絡め取り、首などを切断」

どうしても時計=ウォッチということになると、時限爆弾が浮かびます。
火焔ウォッチ自体が時計爆弾になっていたわけですが、この改造人間は火を噴きだしていました。
これがジンドグマの作戦の一つになっていたわけですが、時計を盛り込んだ改造人間が火を噴くとはかなり無理がありました。
時計は時を刻む機械だけあって、火焔ウォッチは時間さえも操作してしまうところがありましたけど、特にタイムスリップという事ではなく、時計の針の長針を操作することで自分以外の時の流れの速さを操作するというものだったらしいです。
こうしたアナログ時計は当時旺盛だったこともありましたけど、今時の電波時計とか光に反応する時計などなく、また時間を確認する方法が携帯電話であることが多くなった今からすると、どこか漫画チックに見えてしまいます。
ジンドグマの改造人間モチーフは日用品と言われますけど、それまでの動植物の多用は同じモチーフを使いまわし、ネタが尽きて発想を転換した結果なのですが、これは動植物への探求心がなくなってしまった制作サイドの不勉強さが出た現れでした。
火焰ウォッチ②
火焔ウォッチには口から鋭い切れ味のゼンマイ状の長い舌で相手を絡め取り切断してしまう能力もありましたが、火を噴く以外は時計の内臓メカの一つ一つを武器化してしまったと言えそうです。
時計がモチーフとは仮面ライダーに登場する改造人間としてはかなり異質ですが、できれば時計の要素は内面と武器だけにして、外見は改造人間、怪人たら占める者にしてほしかったと思うのです。
火焰ウォッチ⑤





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4
リトマルス
「強酸怪獣 リトマルス」

頭と下肢の位置が逆転してインパクトを与えた怪獣には、返ってきたウルトラマンの時の登場したツインテールがいました。
時代が平成となり、初のウルトラマンとしてウルトラマンティガが始まり、その中期にリトマルスが登場したとき、真っ先にツインテールのことが頭に浮かびましたね。
ツインテールのようにグドンという天敵怪獣は登場しませんでしたけど、その名の通りリトマス試験紙がヒントとなった強酸性怪獣でした。
リトマス試験紙などどこか懐かしい感じがしたのはリトマス試験紙だけではなく、子供の頃怪獣が好きで見ていた怪獣の中でもインパクトがあったツインテールが脳裏にすぐ浮かんだためでもありました。
車の排気ガスが好物の怪獣なんて、はた迷惑な感じがしましたけど、怪獣そのものが人にとってははた迷惑な存在ですから、これもアリなのかな、という感じです。
怪獣は怪奇な獣ですから、中には強酸性の怪獣がいてもおかしくないことですけど、ウルトラマンティガや人にとってはその強酸そのものが、何でも溶かしてしまう厄介なものだった上に、リトマルス自体が頭部と下肢の位置が逆転していた割には怪力で、リトマルスの触手攻撃は戦う中での間をとるにはとにかく厄介そうでした。
強力中和剤の投入で戦況がぎ逆転したことでその間が取れ、ランバルト光弾でウルトラマンティガがリトマルスを駆逐したのはイカした攻撃法だったと思います。

ウルトラマンティガも中盤に差し掛かり、行き詰まり感があった中、ネーミングはともかくどこか奇抜は発想からきたこのリトマルスは非常に面白い怪獣だったと思いますね。
リトマルス①






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4
ゾウガメロン③
「ゾウガメロン」

ゾウガメ、つまりリクガメも大型のリクガメの改造人間だったゾウガメロン。
よくよく思ってみれば、こうした改造人間に子供がいたこと自体驚きだった記憶があります。
ゾウガメのエッセンスを生体手術によって移植改造されても、改造手術の素体となった人間にはまだ生殖能力が残っていたということなのか、生殖能力が分離されて取り出されていたのかは分かりませんが、改造人間という怪人は怪獣ではないのですから、生殖能力が残されていた、或いは取り出されていたことには驚きがありました。
ゾウガメロンの子供は生まれてすぐに信じられないスピードで大きくなり、その体重そのものがとんでもない武器になっていたことを思うと、その子はやっぱりゾウガメロンの血を受け継いだ直系の子だったのでしょう。
ゾウガメ(リクガメ)も改造素体となった人間にも成長速度を上げる能力はなかったはずですから、ネオショッカー独特の成長促進剤が打ち込まれてものと思われますが、体重そのものが武器となる反面、ゾウガメがモチーフなのですからスピードは元々なかったところを更に奪われた感があります。

どこかゾウガメロンの重さという武器と、スカイライダーのスピードという対決構図が浮かびそうなところ、スカイライダーが人間体の時、ゾウガメロンの子とは知らずに育ててしまい、情が移ってしまっていたことでこの構図は乱れていました。
仮面ライダーは戦士であり、子や女性に手を掛けないところに戦士としてのやさしさがあったのですが、スカイライダーは奏した戦士としてのものの他にも人間としてのやさしさがあったように思います。
ネオショッカーはそこを突こうとしたのでしょうけど、さすがに闇の秘密結社というところですが、秘密結社といっても悪人とは言え人の組織ですから、親が子に手をかけてしまう悲劇の反動は物凄いものがあったと思いましたね。
スカイライダーがパワーアップする前の状態での最強のスカイキックが、ゾウガメロンに決まった時、ネオショッカーの手を付けてはいけない領域に手を付けてしまった反動が大きく出ていたように思いました。
ゾウガメロン④





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5
ガモス
「残酷怪獣 ガモス​」

怪獣はその名の通り獣ですから、知能の良し悪しよりも本能の赴くままの行動が多かったと思います。
しかしそうかと言って、時には知能の高さを有する怪獣もいたりするのは、知能の高い侵略宇宙人がいれば口だけの実は知能がそれほど高くない侵略宇宙人がいたりすることと同じです。
見た目が怪獣のようで実は侵略宇宙人だという者もいましたけど、その逆はあんまりなかったような気がします。
ウルトラマン80に登場した怪獣ガモスは、外見は完全に怪獣でした。
目からは破壊光線を放ち、口からは溶解液も吐く上、後頭部から尻尾にかけてはハリネズミのように鋭く映えていたハリがミサイルとなって放たれるという持っていた武器が多い怪獣でしたが、こうした怪獣はそれまでいなかったというわけではありません。
そうした武器は破壊活動のためのものが多かったと思いますが、ガモスの場合は破壊活動、目の前にあるものを壊す、いわゆるぶっ壊すということじゃなくて、ひたすら”殺し〝のための武器であり、”殺し〝のためにガモスの行動のすべてがあったというところに怖さがありました。
人を殺めるのにも、子供や女というとりつきやすいところからという恐ろしさがある上に、人知れず宇宙から地球に忍び込み、一夜にして世界中の人口密集地域を襲っていったとう行動は、単に”殺し〝のためのことでしたけど、それはガモスが地球上に忍び込んだことを知らない人類からしてみれば、侵略宇宙人の仕業と感じたことは当然のことだったかもしれません。
知能が高いということよりも、こうしたガモスの行動は”殺し〝をすることでしか得られない快楽だとしたら、ガモスも本能に基づく怪奇な獣という事なのかもしれません。
ガモス③
破壊行動の向こう側に人を殺める、それが従来の怪獣だったように思います。
人を殺めることが優先されてしまったのは侵略宇宙人ならではのことだったように思いますし、そうした宇宙人に操られた怪獣がいたりもしました。
怪獣単体でそうしたことに快楽を求めるような怪獣だったガモスには、底知れない怖さがありますが、何故か高周波に弱点があったのは、敵地に忍び込む能力の裏返しだったような気がしますが、そうした高周波までお作り出せたウルトラマン80にも驚きを感じていました。
ガモス②





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3
奇械人アルマジロン
「奇械人アルマジロン」

忠誠心も度が過ぎると腰巾着のような存在になってしまいます。
大幹部百目タイタンが倒された後、ブラックサタン直径の大幹部として着任したのはデットライオンでした。
あんまり大幹部という感じはしませんでしたけど、それでも装甲の強力さとデットハンドは使い方によっては強力な武器にも見えました。
このデットライオンに忠誠を誓った奇械人がアルマジロンでした。
アルマジロの改造人間はよく出てきていたと思いますが、共通してたのは装甲の強力さとそれを利した身体全体を丸めて転がり突進する攻撃法でした。
アルマジロンは、左手が鎌となっていましたけど、装甲の強力さと言いこの左手の鎌といい、もう一人のデットライオンという感じでした。
デットライオンは大幹部として招集されたわけですから、ある程度の知略はあったのでしょうけど、この知略のところだけがその差だったのかもしれません。

どうしてもアルマジロの改造人間と言えば、ショッカーの時のあるマジロングが出てきてしまいますが、いずれにしてもその表情の作りが面白く、アルマジロンはその顔の出来の面白さに行動まで目が行ってなかったかもしれません。
いつもデットライオンと行動を共にしていた感じがしますが、大幹部に忠誠を誓うことは当然かもしれませんが、大幹部を通してブラックサタン大首領への忠誠が薄かった気がしました。
まさの大幹部デットライオンの腰巾着であり、大幹部がいなければ自ら知略を有して動くということが出来なかった感じがします。
それに奇械人もここまでくると奇抜な感じがせず、うっかりすると仮面ライダー初期のアルマジロングよりも戦闘能力が劣っていたのではないかと思いますね。
弱点は装甲に覆われていない腹部とされていますが、その腹部が開けっぴろげのような感じでしたしね。
存在感とか印象という点からすると、ここで奇械人が最後という意味でもかなり惜しい感じがしましたね。
奇械人アルマジロン②





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3
サタンビートル
「宇宙昆虫 サタンビートル​」

新兵器を開発し、実験の地を求めて宇宙空間に浮かぶ惑星まで行ってしまうこと自体がスゴイ科学力だと思います。
しかもそうした惑星を見つけてしまうだけでははなく、実験場として適切かどうかも図っているのでしょう。
けど、兵器を作ったりそうした惑星を見つける科学力があっても、実はその惑星にどんな生物がいたり環境的に細部についてはどうしても地球人としての見る目が変えられず、悲劇をもたらしてしまうことがほとんどだった気がします。
その手の話はウルトラセブンの時によく見かけた話でしたが、ウルトラマンレオには当初ウルトラセブンが登場し、その後もウルトラセブンの人間の姿であるモロボシ・ダンが地球防衛軍であるMACの隊長として登場していたことが遠因としてあったのか、同じ設定の話がありました。
サタンビートル登場の話がそうだったのですが、地球人の新兵器の実験場と目されたのはクリーン星人の住んでいた惑星でした。
新兵器の実験の地に生命体がいてはいけないのですが、クリーン星に生命体がいたこと自体が驚きで復讐の怨念を燃やすようにサタンビートルを連れてきたこと自体も驚きでした。
クリーン星は自然環境の美しい惑星だったらしく、そこが事件の地とされたこと自体に大きな違和感がありますが、別の惑星にいたはずのサタンビートルが何故クリーン星人の意図に従っていたのかが不思議なことでした。
サタンビートルは口から白い毒ガスを吐き、脇腹に備えられた6つの穴からは強力なロケット弾を発射するなど、まさしく地獄の底からやってきてしまった宇宙怪獣のようでしたけど、これって元々がこんな怪獣だったのかどうかが不思議なところです。
クリーン星人がサタンビートルとどんな寒けに異にあったのかは不明ですが、まるで生体改造を施された怪獣のように感じました。
それは立つ姿も飛ぶ姿もカブト虫そのもので、怪獣になること自体が想像できません。
また、地球上のカブトムシが環境がまるで違う他の惑星にいたこと自体もあり得ないことですが、こうしたことも地球人自体がよく観察検討もせず、持ってしまった科学力で新兵器を開発し、実験の地を求めた末の悲劇だったのでしょうかね。

ただ、怪獣としてのデザインの良さは目立ちました。
それだけに悲劇の末に怪獣としてやってきてしまったというのではなく、純粋な意味での宇宙怪獣として見てみたかったと思いましたね。
サタンビートル③





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5
仮面ライダーSPIRITS~帰還からセットアップ・父
「仮面ライダーSpirits~帰還・燃える巨人・魂と共に・セットアップ・父」

仮面ライダーXの変身と言えば大変身ですが、仮面ライダーV3によって埋め込まれたマーキュリー回路により仮面ライダーXの体内におけるエネルギー循環が活発化し、いわゆるパワーアップした変身方法でした。
仮面ライダーは人間の体内にメカを持ち込んだ改造人間ですが、このメカの部分をあからさまにしたのが仮面ライダーXであり、タイフーンから風力エネルギーを取り込むことは従来の仮面ライダーと変わりませんが、マスクから太陽エネルギーを取り込み、風力エネルギーと融合させる初のハイブリットエネルギーを利した初のケースでしたが、風力エネルギーでは胴体しか変身できないもののレッドアイザーとパーフェクターを装着しないと完全に変身が完了しないところに仮面ライダーXの若干の弱みみたいなものがあったようです。
風力エネルギーと太陽エネルギーの融合はパーフェクターの装着で融合されるわけですから、仮面ライダーXのダイナモは実は頭部にあったとみるべきで、このわずかな弱点を埋めるようにマーキュリー回路が埋め込まれたわけですから、パワーアップ後の仮面ライダーXのメインダイナモはマーキュリー回路に移行したわけです。
つまり、仮面ライダーXには2つのダイナモがあったわけで、GODを表向きの姿としたバダンの策略との戦いは敵の数の多さと比例するように時間的に長引き、そこに真空地獄車という多量のエネルギーを消費してしまう大技を何度も使用したことでマーキュリー回路にかかる負荷が限界を超えたため、マーキュリー回路が一時停止状態となりました。
仮面ライダーSPIRITS~帰還からセットアップ・父⑥
キングダークの体内では復活していた呪博士と、その呪博士の復活に呼応するようにGODに利用されていた科学者の霊魂が現世にさ迷うような事態となった中に、仮面ライダーXの父親あり生みの親である神博士も出てきましたが、これは捕獲され利用されようとした滝和也をダシにRS装置稼働の動きの流れの中のことでした。
キングダークの外側では、仮面ライダーXと再生アポロガイストの攻防でしたけど、キングダークの中でのRS装置稼働の攻防は神博士抜きでは語れず、外側では月面から仮面ライダーZXが復帰を果たしたことでキングダークの攻撃機構が破壊されたことで、キングダーク自体が大首領の目の前に送られそうになっていました。
大首領復活のための灯としてキングダークが利用されようとしたわけです。
滝和也の目を通してキングダークの体内にいながら仮面ライダーXの制作者である神博士が、神博士の知らない仮面ライダーXをマーキュリーという叫びにも似た言葉で察するところに、仮面ライダーXの尽きぬ成長があったわけですけど、それはダイナモが実は2つあったんだということに気づかされたわけです。
仮面ライダーSPIRITS~帰還からセットアップ・父⑦
仮面ライダーSPIRITS~帰還からセットアップ・父⑧
仮面ライダーZXの復帰と活躍により、キングダークが大首領復活の灯になることは防がれ、これまたマーキュリー回路の一時停止からセットアップで復活した仮面ライダーXがキングダークを仕留めるときに使用した大和は、当然のように真空地獄車でした。
仮面ライダーXは深海開発改造人間であったことと真空地獄車を思うとき、仮面ライダーXのハイブリットエネルギーを全面的に無駄なく使おうとすれば、この展開しかなかったように思います。
等身大の者が巨人に挑み、倒そうとすればこれしかない解釈と演出でした。
こういうことをしてくれた作者には大きな拍手を送りたい気持ちになりましたね。
仮面ライダーSPIRITS~帰還からセットアップ・父②
仮面ライダーSPIRITS~帰還からセットアップ・父③
仮面ライダーSPIRITS~帰還からセットアップ・父④





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4
ムカデンダー(タロウ)④
「百足怪獣 ムカデンダー」

百足は節足動物ですね。
これはどこまでが胴体で、何処からが頭部か判断し難い動物ということですが、そこをうまく設定演出して登場させたのがムカデンダーだったということです。
ウルトラマンタロウ放映当時はまだCGなどありませんでしたから、設定上50M近い怪獣が実は百足の化け物ということになると操演と言うことになりますが、これを使って怪獣や宇宙人を演出したのはウルトラシリーズ初期からの流れだったということですが、ムカデンダーは生命力に長けていたせいか、頭部を切り離されても頭部も胴体もお互いを意識しながら生きていました。
操演の見せ所だったのでしょうけど、操演はバランスをとることが難しそうです。
どうしてもバランスをうまく保つことが難しいせいか、ウルトラセブンの時に登場したクール星人のように宙に浮いた状態で若干蠢くという程度になってしまいがちですが、切り離されたムカデンダーの頭部は浮遊するのではなく、宙を飛ぶということで操演のアンバランスをうまくカバーしてましたね。
しかも頭部からは高温火炎を吐きだし、毒糸で吐き出す。
胴体は怪獣だけに大きいだけではなく、相手の身体にまで巻き付くような長さと胴体力がある。
単純にこれだけ思ってみても、強力というかかなり厄介な怪獣でした。

それだけに従来の怪獣とは見方が異なる面白みもありました。
いわば大百足の怪獣だったわけですが、こうした大百足はその昔、霊界・妖魔界・人間界の境目がはっきりしてなかった時代の妖怪タイプの化け物だったような気がします。
どの時代にもそうした化け物を封じ込める霊力豊かな武士という存在が、武士の霊力か或いは妖力豊かな刀等の武器で封じ込め、その中で生き続けた化け物が現代において、何かの拍子で封印が解かれてしまい、現れてみたらすっかり怪獣だったという展開が多いみたいです。
こういう設定は、平成の時代でも見られ、そこには各時代のエッセンスが込められていますから、その時ごとの面白みがありました。

ムカデンダーとは古代妖怪のなれの果てだったのかもしれませんが、操演の一つの帰結だったのかもしれません。





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5
ゼロ大帝①
「大幹部・ゼロ大帝」

仮面ライダーアマゾンに敵対した組織はゲドンであり、ガランダー帝国でした。
この2つの組織は、頂点に立つ者の存在が感じられませんでしたから、ゲドンは十面鬼ゴルゴス、そしてガランダー帝国はゼロ大帝の存在が際立ち、首領とか支配者のようでもありました。
ガランダー帝国の最後には真のゼロ大帝が登場し、実は彼こそがゲドンとガランダー帝国の首領であり、ゼロ大帝はいわば影武者ということが分かりましたから、ゼロ大帝は限りなく首領に近い大幹部だったんだろうなという想いが出ました。
ゲドンが古代インカ文明の影の組織なら、ガランダー帝国は古代パルチア王朝の末裔であり「全能の支配者」を名乗ったゼロ大帝が率いた組織で、言ってみれば紀元前にイラン高原を中心にユーフラテス河北部に栄えたパルチア王朝の末裔たちがゲドンを飲み込んで編成された組織だったのかもしれません。
しかし、後にこのガランダー帝国もショッカー等々歴代の秘密結社の首領は暗黒星団からやってきた宇宙生物でしたけれど、ゲドンやガランダー帝国は一線を画していたのかもしれません。
大幹部になる人物は日本にやってくる前に力を発揮して存在感を明確にし、その手腕を首領に買われ、どこかで親交があったと思われますが、十面鬼ゴルゴスやゼロ大帝にはそうしたことを感じません。
古代文明の末裔という共通点があった十面鬼ゴルゴスやゼロ大帝は、存在自体が異色だったこともありますが、そうしたことがなかったからこその古代文明の影の勢力だったと言えるのかもしれません。
おそらくゼロ大帝は十面鬼ゴルゴスを意識し、ゲドンの行動を影で観察していて自分たちが躍り出るのをゲドンの行動と並行して秘密裏に行っていたのでしょう。
それもゼロ大帝の絶対的な存在力が、ガランダー帝国を強力に存在させたという事なのかもしれません。
冷酷かつ残忍な性格というのは、それまでの秘密結社の大幹部にもいましたけど、ゼロ大帝はそれまでのそうした大幹部とはタイプが違っていたようです。
十面鬼ゴルゴスと同様、仮面ライダーアマゾンのギギの腕輪を狙うことは同じながら、そこにイタズラに固執せず、目的はもっと上のところにおいてそのためのカギとしてギギの腕輪を置いていたこと自体が、見た目と違って冷酷かつ冷徹であり、計画性があったと思えるところです。
ゼロ大帝④
力があったこと自体も確かなことです。
これは十面鬼ゴルゴスが倒されたと同時にガガの腕輪を継承したからに他なりませんが、ゼロ大帝が常に携行していた槍から火花状のビームを発して処刑の武器するだけではなく、アマゾンのギギの腕輪の波長と合わせアマゾンの変身を妨害するという隠された能力も持っていたことに現れています。

悲しいかな、ガランダー獣人はゲドン獣人の能力を上回った者の数が少なく、自分の側近に信じられる者、或いは自分を継ぎサポートできるものが皆無だったことでしょう。
特殊能力を持ち、仮面ライダーアマゾンの登場を妨げることが出来ながらもう一押しできなかったのは奏したところもあったでしょうけど、大幹部とはやっぱり孤独なのかもしれません。
ガガの腕輪とギギの腕輪の秘められた能力を把握せず、うわべだけを取り繕ったような作戦を遂行したことは、意外と洞察力に欠けていたのかもしれません。
ゼロ大帝








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4
宇宙仮面②
「銀星人 宇宙仮面」

ウルトラマンAはウルトラシリーズ第2期の第2弾。
折からの怪獣ブームもこの頃になると、若干下火となりウルトラシリーズも下降期に入った時期です。
入れ変わるのではないですけど、ウルトラシリーズによる怪獣ブームと入れ替わるように変身ブームがやってきました。
云わずと知れた仮面ライダーが、事情により仮面ライダー2号が登場したことによる変身ブームです。
ウルトラシリーズもアイテムによる変身HEROでしたが、ポーズを決めてアイテムを使わず変身していくのは仮面ライダーが初の等身大HEROとして君臨し始めた時期で、仮面ライダーもウルトラマンと同じくHEROになりたくて意識し、ウルトラマンも仮面ライダーが無視できない状態となっていました。

怪獣や宇宙人から超獣になったのはウルトラマンAの大きな特徴ですが、その超獣も異次元人ヤプールが地球生物と宇宙怪獣を超獣製造機で融合させることで生み出されたもので、従来の怪獣や宇宙人から大きく視点を変えようとしたものでした。
ヤプール編の終わりがウルトラマンAの中盤になるとは思いませんでしたけど、宇宙仮面の登場が実はそれを物語っていたことに気づいたのは、ずっと後のことです。
ウルトラマンAによって次々に超獣が倒され、追い詰められたと感じたヤプールがその最後の使者として派遣したのが宇宙仮面でしたけど、超獣製造機を使わずに人間の手によって超獣を作り上げようとしたのが宇宙仮面でした。
それには人間を騙してその手を使うもので、宇宙仮面の擬人化はそのために必要な特殊能力であり、騙しやすかった対象が子供でした。
人間の子供が超獣自体を作り上げられるわけもなく、作り上げようとした超獣の像を作り上げさせられ、人間の姿になっていた宇宙仮面がそこで正体を現し、擬人化能力や触れるものは燃やしてしまうといった特殊能力の源になっていた万能ブレスレットからその像に命を吹き込み、超獣として完成させていました。
しかもその万能ブレスレットで超獣を操っていたわけですから、宇宙仮面の特殊能力のすべてがこの万能ブレスレットを源としていたといっていいでしょう。
様々な特殊能力や触れるものすべてを燃やしてしまうというのは、異次元人だと言った方がいいかもしれず、しかし、この万能ブレスレットは特殊能力だけではなく、宇宙仮面の命の源だったのかもしれないことは。ここを撃ち抜かれたことで最期を迎えていたことに現れていたのかもしれません。
HEROではありませんが、超獣の主が等身大異次元人であったことやまるで被り物を被ったような姿は、宇宙仮面をデザインした人は仮面ライダーを意識し、そしてネーミングしたという具合に思えました。

ウルトラシリーズにおいて仮面ライダーの存在も無視できなくなった証が表れているようだ、そんな具合に思えましたね。
宇宙仮面





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