グモンガ③
「宇宙蜘蛛グモンガ」

宇宙蜘蛛グモンガは、エレキング以来のウルトラセブンに登場した怪獣でした。
ウルトラセブンは対侵略宇宙人との戦いが主流であり、戦う場は地球ながら宇宙をモチーフとした怪奇現象を意識したものでしたから、グモンガが登場した空間Xもベル星人が作り出した疑似空間という摩訶不思議な空間に浮かんでいるような現象風景であり、実体がありそうでなさそうで、、、というところに面白みがありました。
そうした疑似空間にウルトラ警備隊の隊員が迷い込み、ありそうでない実態の中に潜んでいたのがグモンガでした。

この疑似空間はグモンガにとって、まさに蜘蛛の巣のようなものだったかもしれません。
そこに迷い込んだ者を、脅かし、恐れさせながら実は捕食していたのではないかと思わせるものでした。
それは宇宙植物や宇宙ダニのような吸血物も手伝ってのことでしたけど、何処か設定的には初代ウルトラマンの時に初代レッドキングが登場した無人島・多々良島の宇宙版のような感じでもありました。
グモンガは身体の大きさが人間よりも少し大きいところに、身近な怖さと恐怖があり、しかも緑色の毒ガスをまき散らすところが如何にも疑似空間のようで、怪奇性を感じさせるにはいい演出だったと思いますね。
現実にまだ人間は宇宙への進出の第1歩を踏み出したばかりの時代でしたから、ひたすら空想の域は出ませんでしたけど、宇宙蜘蛛とか宇宙ダニとか地球上の生き物、現象にまだ謎だらけであった宇宙の要素を持ち込むには材料が乏し過ぎたため、宇宙という単語がそのまま持ち込まれていた感じがありました。
でも、そうでもしなければ宇宙を意識させることが叶わず、どこかウルトラセブンの放映直前に放映されていたキャプテンウルトラの進化版のような感じもありました。

ウルトラセブンが登場したときの前後は覚えていませんけど、大怪獣ゴジラにはクモンガという怪獣が登場していました。
このクモンガを意識したかどうかはわかりませんけど、グモンガはその姿が蜘蛛怪獣そのものでしたからネーミングには苦労したものと思いますね。
蜘蛛の巣を張ったような宇宙蜘蛛だけに火炎攻撃の弱く、スパイダーによる火炎放射とウルトラガンによって退治されていたのは、疑似空間の謎を解くまではいかないまでも強く意識させるには効果がったと思いますね。

グモンガはウルトラセブンとの直接対決はなかったものの、ウルトラセブンに登場した数少ないかいじゅうとしてはとにかく貴重だったと思います。
グモンガ④
グモンガ①



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