「エレキング」
初代ウルトラマン初の地球怪獣が電気怪獣だと思ったら、ウルトラセブンもそういう意味では同じでした。
ただ、ここでようやく出てきたエレキングは、宇宙怪獣でしたし、言わば生物兵器でしたけどね。
ウルトラQや初代ウルトラマンは、怪獣がもう一つの主役でしたし、怪獣に期待するところは大きかったです。
ウルトラセブンは怪獣に代わって侵略宇宙人が相手であることは、その第1話と第2話を見れば分かることですし、当時の雑誌にも侵略宇宙人のことが良く書かれていました。
ウルトラQや初代ウルトラマンと比べても、ウルトラセブンという番組はメカニックでしたし、この辺りはサンダーバードの影響を大きく受けたんでしょう。
しかも、ストーリー性を大事にする展開は、立派なSFドラマでしたから、怪獣が出てこなくても非常に見栄えがしていました。
けれど、仮にもウルトラという冠をを被っていましたから、流れとしてウルトラセブンに出てくる怪獣はどんなもんだろうという想いがありました。
エレキングは地球侵略を狙うピット星人に製造され、操られている宇宙怪獣でしたけど、ここで侵略宇宙人+怪獣対ウルトラセブンという縮図が出来上がりました。
まさしくエポックメイキングだったこのエレキングは、湖の中に隠されていて、釣り人に釣り上げられそうになったシーンがあったことを思うと、その時点では巨大化してない幼い生物だったんでしょう。
どういう具合に強大化していったかは謎ですが、この辺りに侵略宇宙人が操っていた正体不明の怪獣という感じがして、如何にも謎に包まれる宇宙という意味合いが込められている感じがあったと思います。
面白かったのは、エレキングには目がなかったということになりますかね。
従来の生物でも怪獣でも、目があると思われる部分にはクルクル動くレーダーが付いており、ここでピット星人指示を受けていたんでしょうね。
エレキングの体内には発電器官があったと思われ、口らしき部分からは放電攻撃、敵を打ちのめし、叩き付けられる長く強力な尻尾は敵に巻き付けた上で帯電攻撃をして敵の戦意を失わせる攻撃が可能でした。
こうした電気攻撃も放電攻撃も電気が源であり、電気は自然発生するものでもないことから発電器官というメカ的要素がどこかにあったと思われますが、レーダーがついていたこともメカには違いありません。
怪獣でも宇宙怪獣とくれば、地球人類の想像を超えたところに存在していますから、こうyしたエレキングのような怪獣がいたとしてもちっともおかしくありませんでした。
帯電攻撃をする尻尾に獣性を大きく感じ、単にピット星人の指示通りに行動する怪獣でもなかったと思います。
これぞ、ウルトラセブンに登場する怪獣の代表格のような感じでしたけど、カプセル怪獣ミクラスの初対決の怪獣であったことも見逃せません。
戦況はミクラス有利で進んでいたところ、エレキングの尻尾の攻撃で形勢逆転し、遂にウルトラセブンの登場となりました。
エメリウム光線でエレキングのレーダーを破壊し、アイ・スラッガーで全身切断をして決着という流れは、ウルトラセブンの戦闘における王道のようなものでした。
その王道を行った最初の怪獣がエレキングで良かったと思うし、見応えあるシーンだったこともあってエレキングは忘れられない怪獣となりました。
新品価格 |
新品価格 |
RAH リアルアクションヒーローズ ウルトラセブン 1/6スケール ABS&ATBC-PVC製 塗装済み可動フィギュア 新品価格 |
コメント
コメント一覧 (1)
エレキングは侵略者・ピット星人の手先として破壊活動を行う怪獣ですが、私は昔から憎めないというか、そんなに悪い子には見ていませんでした。何と言っても、彼はご主人の為に体を張って健気に戦っているだけですからね。なので「大怪獣バトル」で主役側の怪獣になったのを知った時は嬉しかったです。
エレキングは無機質で無表情な感じに見られがちですが、終始歯を食いしばったような口元に「(ご主人の為に)負けてたまるか!!」というような闘志を感じて、なかなかカッコ良いです。怪獣ながら「男」を感じさせられます(ピットさん達が女性的なので)。
ご主人の命令に張り切ってガッツポーズするお茶目さもあり、この辺に「タロウ」で復活した際のお茶目さの片鱗が見られていたような気がします。釣り針に引っ掛かるドジっ子な面もありますし、体は大きくても大人になり切っていない個体という感じがします。
エレキングが愛されるのは、カッコ良さと同時に健気さやお茶目さも併せ持っているからでしょうね。どうか、これからも愛され続けて欲しいです。
http://plaza.rakuten.co.jp/achachan