ボスタング
「宇宙エイ ボスタング」

ボスタングは、キール星人によって破壊活動のため送り込まれた怪獣でした。

ウルトラQでは超古代怪獣の路線や侵略者は宇宙人であり、宇宙人自身が乗り込んできたことでのアンバランスゾーンを演出しようとしていましたね。
ウルトラQの時代はまだ映画が主流であり、大怪獣ゴジラの影響が色濃く残っていた時代で、超古代という謎に包まれた時代の産物が何故か生き残っており、長い年月の間で身体が大きく変化していたり、人が不必要なエネルギーを開発して兵器としてしまったためにその悪影響を大きく受けて登場してみたりと地球上の何時の時代かに生息していた生物が怪獣として登場していました。
ここに古代という時代をベースに、深い想像力と様々な創意工夫で庵原ンランスゾーンに陥った地球上に怪獣を登場させていました。
時に出てくる宇宙人も、文明が進化していたんでしょうけど、どこかに古代感があって味わい深いものがありました。
地球という惑星には人類が栄え、文明が栄え始めたとは言え、謎が多く、それは地中であったり深海であったりと未知の分野にまで想像力を働かせてアンバランスゾーンを演出しようとしていましたね。
おまけにTV番組とは言え、まだ白黒番組の時代でしたから、より演出効果が上がっていました。
未知の分野とはいえ、地中も深海も同じ地球の環境だったということで想像の仕様もあったでしょうけど、こと宇宙に想いを馳せていたとはいえ、地球という惑星外のことでしたから、宇宙人を侵略者という枠において考えようにもなかなかうまくいかなかったのかもしれません。
だから名前だけの洋上であったり、肉体の衰えを隠せなかった者、地球人と同じ外見をしていた者が宇宙人として登場したりしていました。

ボスタング登場の話でもキール星人やルパーツ星人という名は出てきますけど、名前だけでした。
ただ、宇宙人が怪獣を操るという縮図はこの時が初めてだったのかもしれません。
セミ人間が操ったガラモンは、見かけは怪獣でしたけどロボットでしたしね。
後の初代ウルトラマンやウルトラセブンは、この時の影響を大きく受けていましたから、大きな縮図だったでしょう。
宇宙人対宇宙人、宇宙人の配下に怪獣がいたりしても、地球人の敵となった相手はまだ地球人の手で何とか解決できる時代でもありました。
ボスタングは、最後にミサイル1発で倒されましたしね。
でも、ここらが限界のような感じもありました。
宇宙にもエイがいるのかという疑問も宇宙エイと設定させ、海中生物であったエイも水辺を大きくジャンプしたり飛翔してみたりとありましたが、その設定で何故か納得させられましたね。