メ・ガドラ・ダ①
「メ・ガドラ・ダ」

演出の関係なんだろうけど、このメ・ガドラ・ダ登場の話は珍しく1話だけでした。
それまでの物語の遍歴を振り返ることで、グロンギ怪人が強力になっていることとそれを倒してきた仮面ライダークウガの成長の軌跡を追うことで、メ・ガドラ・ダがいかに強力なのかを際立たせようとしているのかと感じました。
相手の能力に応じてそのスタイルを変えていた仮面ライダークウガにその暇を与えず、長時間にわたって戦い、形勢としては明らかにメ・ガドラ・ダが押していたという事を思うと、「メ」族の中では最強の部類に入るのでしょうね。
それまでグロンギ怪人が見せていた超回復能力を見せることなく、身体の傷の分だけ強くなるとメ・ガドラ・ダ自身が言うようにそれだけの戦歴の中で勝って生き抜いてきたということなんでしょう。

仮面ライダークウガは時代が平成でしたけど、まだここまでは仮面ライダーの流れをどこかで汲んでいたところが見受けられます。
グロンギ怪人は、人間の姿を持ちながらその能力ははるかに人間の力を超えた怪人でしたけど、その素には何かしらの動植物のモチーフが取り込まれ、それが大きな特徴となっていました。
仮面ライダー自身は改造人間であることから敵組織の相手も改造人間であり、人間的要素が怪人としての能力をどこかで抑え込んでいるところもありました。
怪人と改造人間の微妙な匙加減が面白みでもあったわけですが、そのモチーフである動植物もそういう意味では難しそうな感じがありました。
トラがモチーフである改造人間はあまり記憶にないのですが、仮面ライダーZXの時にタイガーロイドが登場していましたけど、それよりも戦いを好む好戦的なイメージがあるトラですから、身体の傷の跡を自らの自慢にしてしまうところがあったメ・ガドラ・ダは、いかにもトラ型の怪人だったという覚えがありますね。

もっともっと際立ってほしかったとは思いますが、成長途上にあったとはいえ仮面ライダークウガを大いに苦戦させていた強力怪人であったことは間違いないでしょう。
メ・ガドラ・ダ