ギラドラス①
「核怪獣ギラドラス」

確かシャプレー星人の配下にいた怪獣がギラドラスでしたね。
天候不順というか強烈な悪天候ばかりだったシャプレー星に何とか踏みとどまっていたシャプレー星人が、その悪天候を大きく左右していたのがシャプレー星の中核を担う核にあったことを突き止め、それならばと地球の核物質奪取を狙い、育成培養されていたのがギラドラスでした。
ギラドラスの顔面についていた左右一対の角と牙のような赤い結晶を発光させることで気象をコントロールできるというとんでもない能力は、核物質と気象条件になんらかの因果関係があったとする証明のようなものです。
それだけでもとんでもないことですが、シャプレー星であれ地球であれ、核物質というのはウラン鉱石であり、放射能が多分に含まれ、それに影響されない生物は存在しません。
うっかりすると強烈に発火しそうなその核物質は、ウルトニウムとされ、シャプレー星人が核物質奪取のため地上で科学者の助手として暗躍するその最中、気づかれないようウルトニウムを体内に蓄えていた怪獣がギラドラスでした。
シャプレー星人には特有の能力がない代わり、ギラドラスにはウルトニウムを体内にため込むという能力と、それにより気象条件をコントロールできる能力が備わっていたことになりますが、シャプレー星人が倒されると同時にギラドラスが地上に姿を現したのは、脳波的に特殊なつながりがあったのでしょう。

ピット星人とエレキングのような主従関係があって、主人の命に背くことなく、主人に何らかの事態が起こると配下の怪獣が動き出し、それは起きな破壊行為になっていくという縮図があったのかもしれません。
ギラドラスは、四つ足怪獣ですが手足が太くて短いために胴体の突起物のようでしたけど、これもウルトニウムを体内にため込む都合上、肉体が自然に変異したものかもしれません。
核物質であるウルトニウムを体内にため込んでいたわけですから、火でも噴き出しそうですが、火を噴いてしまうと体内のウルトニウムに引火してしまうかもしれず、体内に含まれたウルトニウムはギラドラスを怪力怪獣というパワーの面を引き出し、そして気象条件を自分に有利にしてしまう効用をもたらすことに使われたようです。
ウルトニウムを体内に含む宇野ですからギラドラスの体表は分厚く、ウルトラセブンの打撃もほとんど効果がなかったでしょう。
ウルトラセブンは分っていたのかどうかは定かじゃありませんが、ギラドラスのような怪獣は光線技で破壊し、滅失させる倒し方は、地球上が放射能汚染させてしまうことになりますから、光線技で仕留めることはできません。
分厚い体表でありながら、ウルトニウムを含んでいない部分と言うことになると、首部と言うことになりますから、天候をコントロールされ、ウルトラセブンに不利な状況に置かれてもアイ・スラッガーで首部を切断してしまう倒し方が、ギラドラスの盲点を突いた最も効果的な倒し方だったでしょう。
力比べでもギラドラスを追い込むことも出来ず、吹雪による戦闘環境をギラドラスに有利にコントロールされてしまう状況を思うと、ウルトニウムという核物質を体内にため込んだ協力怪獣がギラドラスだったという事になるでしょう。
ギラドラス⑤
ギラドラス