ゾンネルII②
「甲殻怪地底獣 ゾンネルII」

歪んだ心の歪みを取り除くことは容易なことじゃありません。
その歪んだ心だったウルトラマンアグルの策略の前に、うっかり犠牲になるところだったゾンネルⅡ。
初代ゾンネルに続いてのことでしたから、ゾンネルが怪獣であり天然のものとしても感じるところがあったかもしれません。
大戦車隊を破壊し、人間の持つ軍事力は天然の生き物である怪獣の怒りの前には無力なんだなと思うと同時に、ウルトラマンガイアのガイアヒーリングという鎮静光線によってゾンネルⅡの怒りが沈静化されたときは、大地と地中に住む怪獣ゾンネルⅡと大地の戦士ウルトラマンガイアの浅からぬ関係をどこかで感じてました。
倒されることなく、怒りが沈静化しその巣に変えることが出来たことが、後々好影響を与えることになりましたね。
地球は人間のものでもなく、地球という惑星に生きるものすべてのためにあるということですけど、人とそれ以外の動植物のどちらに比重を置くということなく、地球という惑星のことを考えるのはバランス的にも難しいことです。
ウルトラマンアグルは人を憎んだ、そしてそれを抜きにして怪獣を利用しようとしたように見えましたが、地球という惑星のことは底に生きるものすべてで考えなくてはならず、少なくとも知性と知力双方を持つ唯一の人という生き物が、他の生物を犠牲にしては地球という惑星が維持できません。
食物連鎖という循環の中に人も存在するわけですが、知性と知力があるからこそ、人は人以外の生存についても考えなくてはならないということで、それがひいては地球という惑星のためにもなるということでしょう。
そんなウルトラマンアグルの前にゾンネルが犠牲にならず、巣に帰れたということは地球に共存できると言うことで、現実にも通用することでした。

平成ウルトラシリーズ3部作の中でもウルトラマンガイアに登場する怪獣に、出来の良い怪獣は多く、ゾンネルもまたそんな怪獣の一つであり、ゾンネルⅡとしてまた見られたことが嬉しくもありました。
ゾンネルII