鬼火セイウチ②
「オニビセイウチ」

デストロンも大幹部がキバ男爵となり、仮面ライダー1号に言わせれば大変な魔法使いだったようにキバ一族は忍術集団でした。
呪いの気を基にする忍術集団は、理屈では説明できない現象や力を使い、敵を惑わすことで仕留めることを戦闘方法のように使っていましたけど、オニビセイウチは鬼火、いわゆる人魂を使うキバ一族の象徴のような改造人間でした。
鬼火はいつの世でも妖怪変化の一つの現れのように、説明がつかない謎の現象です。
こうした謎の現象の前に、相手は一歩引くものです。
そこにセイウチという海のギャングのような動物が改造素体で、その気になればとんでもない怪力を秘めていたのですから、不思議さと怪力さを持ち合わせたような改造人間でした。
忍術使いの現れは、人の生き血を犠牲に人に化けて相手を騙すところに現れていましたが、オニビセイウチの生体改造にはキバ男爵の忍術が多く使われていたことが大きな源だったからでしょうね。
鬼火使いという点も同様で、これを敵を幻惑するだけでなく武器として使っていたところが大きな特徴でした。

デストロンは機械合成改造人間で始まり、それがデストロンの特徴のようにあらわれていたところ、キバ男爵の登場で忍術使いという新たな展開も出てきて、デストロンの新たな一面が見せつけられ、このキバ一族による忍術といういわば魔法のようなイメージはこの後のツバサ一族、ヨロイ一族と続いていきましたから、効果的には大きかったと思います。
このオニビセイウチは、セイウチの改造人間なんですけど、牙だけはセイウチのイメージをとどめつつ、それ以外のところはグチャグチャしたところもありましたが、物語の展開としては面白かったと思います。
もっと外見的な特徴であったこの牙を武器として目立つようにもっていければ、なおよかったというところですかね。
鬼火セイウチ①