仮面ライダーSPIRITS~摩天楼の疾風
「摩天楼の疾風」

もう、長きにわたって連載されている仮面ライダーSpirits。
連載されていた月刊誌が変わってしまったこともあって、今は新・仮面ライダーSpiritsとなっていますが、面白さは変わりません。
仮面ライダーZXが主人公ながら、それまでの9人もの仮面ライダーも作者の独自の解釈を織り込みながら見事に描かれており、実写版では描き切れなかったところと描くことが出来なかったところも見事に表現されています。
その上、昔懐かしの部分をきちんと押さえながら、今現在のエッセンスも絡みあって、読みごたえがあります。
仮面ライダーZXは10人目の仮面ライダーですから、前史というか、その前に9人の仮面ライダーが織りなした歴史があります。
その1ページ目が仮面ライダー1号だったわけです。

仮面ライダー1号、仮面ライダー2号がショッカー・ゲルショッカーを壊滅に追い込み、ダブルライダーの相棒だった滝和也がニューヨークに帰還してからのところから「摩天楼の疾風」は始まりました。
あの時から何年経ったのだろう、、、そんな思いがこの物語にはありました。
暗黒結社をダブルライダーと共に葬るという大功労者でありながら、舞台裏に追いやれてしまった滝は、その地位に甘んじていたわけではないでしょうけど、無理に理解を求めていたわけではなく、伝説となってしまいそうな自らの道のりを彼なりに伝えていこうとしていたように見えました。
伝説となってしまいそうな要素の中には悪の秘密結社のことまで蓋がされそうになっていましたけど、それは人間が犯してしまった過ちも一つの要因でありながら、それを隠そうとした愚行にも似ていました。
けれど、光が続くように闇の存在も時の経過の中で、その姿を変えて噴出しようとしていましたね。
後に現れてくるバダンがそれですけど、その前史のようなところが大コウモリ怪人を通して描かれていました。
漫画ならではの演出の仕方でしたけど、闇夜が最も似合った改造人間・蝙蝠男がその主なモチーフであったことは、昭和の仮面ライダーを見ていた者だったら分かることでもありました。
ニューヨークのスラム街が舞台となったこともあって、この大コウモリ怪人には吸血鬼にも似た暗闇怪人のような匂いがしました。
怪人・改造人間は時に人間の姿であるものの、人間の力など全く寄せ付けない能力を持っていたわけですから、「摩天楼の疾風」で描かれた大コウモリ怪人は実によく表現されていたと言ってもいいでしょう。
そして、仮面ライダーの最大の相棒であった滝も、仮面ライダーのことを思いやりながら自らの手で事件解決を図ろうとし、またもや戦いの中に飛び込んでいこうとしたのは、滝ならではの展開でもありました。
窮地に追い込まれた滝の前に現れたHERO、それが仮面ライダー1号であったわけです。
仮面ライダーSPIRITS~摩天楼の疾風①
長い時の中で何をしていたのか、知る由もなかった仮面ライダー1号。
でも、その感覚はさらに研ぎ澄まされて滝の目の前に姿を現していました。
信じる者は救われる、ということだけでは足りないと思わせた仮面ライダー1号の口からは、滝に向けて滝が救われるような名セリフが飛び出しました。
「今夜は俺とお前でダブルライダーだからな。」

大コウモリ怪人の翼攻撃をかわして、放たれたライダーキックの前には大コウモリ怪人がバダン怪人に準じた存在とは思えないほどの強力さがありましたが、これも仮面ライダー1号の進化の具合だったかもしれません。
戦闘感覚はさらに研ぎ澄まされ、ニューヨーク摩天楼の中でサイクロンを駆り、戦う仮面ライダー1号はまさしく疾風のようでした。
最後の仕上げとして放たれた電光ライダーキックは、滝の意地と相まって最高の演出でしたし、昭和の仮面ライダー好きならば、唸るようなシーンでもありました。
大コウモリ怪人が倒されたこと自体は当然でしたけど、ここから仮面ライダーSpiritsの物語が始まっていきます。
その最初の演出としてはこれ以上ない物だったと思いますし、これが無かったらこの漫画をここまで読んでいなかったかもしれません。
仮面ライダーSPIRITS~摩天楼の疾風②
仮面ライダーSPIRITS~摩天楼の疾風③

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