「暗殺宇宙人 ナックル星人」
ナックル星人④
地球侵略の最も弊害となるのは帰ってきたウルトラマンと地球防衛軍であったMAT。
それは表向きで実質帰ってきたウルトラマンだったけど、順を追うようにまずMATをMATが開発した液化火薬サターンZをブラックキングによって奪取し混乱に陥れ、最大の障壁となっていた帰ってきたウルトラマンについてはスペシウム光線やウルトラブレスレットをその成分まで研究し、更に心の拠り所となっていた坂田アキ・剣健まで探り当て、惨殺してしまうとはまさしく狡猾、かつ研究家であり残忍さが生き物の姿をしていたナックル星人。
外見はサーカスのぬいぐるみのようでありながら、残忍この上ない性格で武闘家でもあり、怪獣飼育に優れていてそれはブラックキングを対返ってきたウルトラマン用に仕立て上げたところに出ていました。
驚くべきはこのナックル星人は単体ではなく、リーダー格がいたこと自体は当然として地球にやってきていたナックル星人が複数体いたことであり、母星のそれと常に交信していたことですね。
これは帰ってきたウルトラマンだけではなく、ウルトラ兄弟のサポート、並びにMAT全体のサポートがないと対抗できなかったところ、初代ウルトラマンやウルトラセブンに助け出されて戦線に復帰した帰ってきたウルトラマンが人間体となったとき、MATも蹂躙されそうになっていたところMAT隊員の中に冷静かつ難を逃れていたことが大いに役に立ちました。
狡猾宇宙人は何度か目にしましたけど、これだけ残忍さに徹したような宇宙人はナックル星人が初めてだったように思います。
坂田兄妹の惨殺はこれだけ酷いとトラウマになりそうなシーンで、指しもの帰ってきたウルトラマンも冷静でいられないところ、ナックル星人だけではなく対返ってきたウルトラマン用に訓練されたブラックキングを向こうに回し、スぺシウム光線やウルトラブレスレットといった決め技を防がれてしまったショックが重なった上にエネルギーが補充しにくい夕方に戦いを挑んだナックル星人の狡猾さは他に類を見なかったでしょう。
地球侵略というより帰ってきたウルトラマンを攻略するためには何でもやってしまう、そんな具合にも見えましたね。
ナックル星人②
破壊光線意外にこれといった武器はなかったものの、帰ってきたウルトラマンを倒そうとする執念そのものが凄くてブラックキング育成がそのいい例でした。
スペシウム光線を使うのでもなく、ウルトラブレスレットを変形させて利用するわけでもなく、ウルトラ投げナックル星人を倒した帰ってきたウルトラマンは、仮死状態から助け出されたことで初代ウルトラマンやウルトラセブンが大きな心の拠り所であると再認識したことで精神的に強くなり、スライスハンドでブラックキングが葬り去られたナックル星人のわずかな揺らぎを見逃さなかったことでこのウルトラ投げを放つことができ、より効果を上げたのでしょう。
これだけ残忍なことをされたナックル星人を倒すには、こうして心を強くするしかなかったのでしょうけど、こちらとしてはもっとより強力に粉砕してほしかったことが願いでもありました。
ナックル星人⑧