スペシウム光線(初代マン・A)⑤


今では当然なカラーTVも、昭和40年前後は貴重品中の貴重なものでした。
TVでカラー放送が開始され、初のHEROとなったマグマ大使や初代ウルトラマンが出てくるような状況は、新たな時代の始まりであり、この上ないワクワク感がありました。
特撮の中にイラストのようなものが出てくるマグマ大使は、主人公たちにこそインパクトがあったものの、その相手となった怪獣や怪獣の倒し方みたいなところに物足りなさがありました。
それでもマグマ大使自体は大きなインパクトがあったため、ボクは漫画でよく読みましたね。
このマグマ大使と初代ウルトラマン以前の特撮の世界は、映画であれ、TVであれ、白黒作品であり、怪獣そのものが主人公で、それを倒すHEROと言えばアニメの世界だけでした。

アニメや怪獣の世界に没頭していたボクの世代にとって、作品自体がカラーであり、怪獣を倒す決め技があったこと自体が怪獣の世界を大きく広げ、怪獣からHEROの時代へと推移する中、その世界観にも広がりが出てきました。
初代ウルトラマンとは、企画自体からそれが決まっても超能力を持った宇宙人であり、今ではそうした超能力宇宙人が光線技という決め技を持ってるのは当たり前になっていますが、初代ウルトラマンを考案した方は同時に決め技たる光線技を考えていたんでしょうね。
これは初代ウルトラマンのデザインと造形を作り上げるのと同じようにスゴイことだったと思うんです。
大怪獣「ゴジラ」も放射能を帯びた熱線を吐き、ウルトラQに出てきた怪獣の中にも熱線や火を吐く怪獣はいたものの、HERO事態の登場も去ることながら、視聴者をひっくり返してしまうほどのインパクトを与えていたのが、初代ウルトラマンのスペシウム光線でした。

まさかまさかのスペシウム光線発射のシーンの演出は、時代が白黒からカラーへと移行していく象徴のようなものであり、時代の産物とでも言えそうです。
スペシウム光線(初代マン・A)

初代ウルトラマンの右腕にマイナスエネルギー、左腕にプラスのエネルギーが蓄えられ、それをスパークさせて発射するという設定は、左右の手刀を十字型に交差させ右手から発射する破壊光線という名物シーンを数多く生み出すこととなり、このスペシウム光線見たさに初代ウルトラマンを見ていた方も多いはずです。
画面がカラー化されていたとは言え、まだクッキリ感が薄く、うっかりすると薄暗い感じもありましたから、初代ウルトラマンがまだAタイプだったとは言え、スペシウム光線発射シーンは非常に見応えがある物となりました。

後出てくる等身大HERO・仮面ライダーも毎回のようにこれでもかとライダーキックを打ち込んで敵を倒していたように、初代ウルトラマンもまだまだ光線技のバリエーションもなかった時代だったからこそ毎回のように放たれるスペシウム光線は、まさしく初代ウルトラマンの代名詞になりました。
スペース(宇宙)+イウム(物質)の合成から発案されたネーミングも、非常にシュールであり、センスのあるネーミングだと思いましたね。

この時のスペシウム光線の発案と演出は、その後に登場してきた全ウルトラマンの基本技であり、その発射ポーズもこの時の初代ウルトラマンの者が踏襲されて演出されていったように、後付けの設定でしょうけど、ウルトラシリーズの拡大と発展に大きく寄与していたことに間違いはありません。
このスペシウム光線をどう見せるのかということで、番組自体が充実化し、特撮技術も向上していった大きな出発点だったんでしょう。
スペシウム光線(初代マン・A)③

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