カニ獣人⑦
「カニ獣人」

獣性という獰猛さはあんまり感じなかったカニ獣人。
蟹というモチーフそのものに獣性を求めたこと自体、蟹という生き物については知らていないことが多く、イメージだけで作ってしまった感じもしました。
両腕の大きな鋏は、切断力に優れていたということなんでしょうけど、それも仮面ライダーアマゾンが変身する前の人間体へ怪我を負わせる程度のことでしか使用されず、しかも若き女子大生を2人も人質にとって、脅したう上でのことでした。
蟹そのものにどれだけ知性があるのかは分かりませんが、カニ獣人そのものの知性も高くはありません。
戦う前から仮面ライダーアマゾンの戦闘力に劣っていたことはどこかで分かっていたかもしれませんが、モグラ獣人を脅してその弱点を聞き出そうとすることは、正面からでは叶わないのだから、高くもない知性で策を練ろうとしたに違いありませんでしたね。
それが人質作戦だったわけですが、この時使っていた小型の殺人ガニがミソだったように思います。
これって昭和の仮面ライダー第1期では、よく使われた作戦でもありました。

思ったように鋏が使えず、口から吹いていた毒性の高い泡も、それほど距離を稼ぐものではなかったことから効果は薄いものでした。
最後は「大切断」で滅多切りにされて倒されましたけど、仮面ライダーアマゾンにその大技を使われる前に決め技になったかもしれない鋏を使う場面が演出されなかったことは、カニ獣人にとっては皮肉なことだったかもしれません。

蟹は甲羅が特徴ですから、その丈夫な甲羅を前面に出していかないと蟹としての特性を演出することは難しかったと思います。
せっかく、ヘビ獣人、ワニ獣人と獣性豊富な獣人を登場させていたのですから、この流れをしっかり捕まえてほしかったですね。
カニ獣人②