「再生アポロガイスト」
GOD総司令の「殺すには惜しい」というセリフが、本当にハマっていました。
仮面ライダーXは全編通しても短かったですけど、アポロガイストは途中からの登板でギリシャ神話をモチーフにしていたGOD改造人間が織りなす物語にすごくあっていたと思います。
ギリシャ神話にモチーフを求めるなら、もっともっとギリシャ神話を勉強しておいてほしかったのですけど、政策サイドも見ていたこっち側もそんなに変わりがなく、登場した神話改造人間も少なかったですね。
仮面ライダー史上、改造人間の設定としてはショッカー改造人間が出てきた時、デストロンの機械合成改造人間が出てきた時、それにこのGOD神話改造人間は、相当インパクトがありました。
ショッカーは大幹部ゾル大佐が出てくるまでの改造人間に大いに魅力がありましたし、デストロンも大幹部ドクトルGが登場するまでに同様の傾向が見られました。
GOD神話改造人間もアポロガイスト登場までの神話改造人間には傑作が多かったですけど、アポロガイスト登場以降もより魅力が引き立てられていたように思います。
アポロガイストは大幹部というより、GOD秘密警察第一室長、或いは殺人マシーンという肩書や異名がありましたけど、そう言うことと相まって仮面ライダーXのライバルというイメージが強く、それが奏功していたように思います。
アポロガイストあっての神話改造人間、神話改造人間あってのアポロガイストという感じがあり、いずれ降板する運命があったとはいえ、あの冷徹で作戦立案と遂行能力を思うとき、アポロガイストを失ってしまうのは仮面ライダーXの物語の展開上、大きな損失になるところでした。
アポロガイストは、太陽神アポロをモチーフとしていたことにより太陽が燃え盛るイメージでデザイン、造形がなされていたものと思いますが、できればもっとインパクトがあれば、と思っていたところ、仮面ライダーXとの決戦に敗れたアポロガイストが、再生アポロガイストとして登場してきました。
顔の中心に銀の太いラインが入り、纏うマントには炎のイメージが導入されていました。
これがよりアポロガイストの見栄えをあげていたと思いますし、実にカッコよくなった想いがありました。
連装銃アポロショットが3連装銃と剣を組み合わせたアポロマグナムに、日輪型の盾ガイストカッターも左肩に装着する刃の追加によりガイストダブルカッターとなったことなど、見つけていた武器が強化されていました。
再生には違いないのですが強化改造されていたイメージが、再生アポロガイストにはありました。
冷静冷徹が基本であったところ、より好戦的になっていたことも見逃せませんが、これは神話改造人間のネタが尽きかけていたことと無関係ではないでしょう。
再生アポロガイストは人間の科学者2人によって再生が施されていましたけど、再生後のチェックもせずいきなり殺そうとして一人の科学者を失ったことが致命的でした。
射撃の腕が百発百中であるはずのところのズレ、それは再生が完全でなかったことの証拠です。
それを補うのが仮面ライダーXのパーフェクターであり、その奪取を目論んで仮面ライダーXとの最終決戦となっていましたが、ズレの修復は叶わず、最後はGOD秘密警察第一室長、或いは殺人マシーンとしての意地が火の玉攻撃を為したものと思われます。
姿を消してしまうには、本当に惜しく、歴代大幹部が仮面ライダーに倒されていったときにはなかった残念という気分にさせられましたね。
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