オレンジアント①
「オレンジアント」

蟻社会は女王蟻の元、働き蟻というオスの蟻が働く構図になってるわけですけど、女王蟻の方が身体も大きめで、いわゆる女社会になってますよね。
そんな蟻をモチーフにしてたのがオレンジアントだったわけですが、この場合、強くて特徴がある方がダークロボットのモチーフになりやすかっただけで、雄雌の区別は関係ありませんでした。
初期ダークロボットは、モチーフになっていた動植物の能力に意外と忠実で、オレンジアントは蟻酸発射を得意とし、その威力も拡張され、なtんと灯台まで溶かしていました。
怪人とかロボットのモチーフが蟻である場合、この蟻酸はよく武器となってたり大きな特徴であったところ、オレンジアントは、片手先が強烈蟻酸を発射し、もう片手先からは爆発力の高い棘ミサイルのようなものを発射していました。
蟻は地中に巣を作り、体内に強烈な蟻酸を持っていることがあるため、そこを強調することは多いものの、そこに加えてもう一つの武器を持っていたことは結構珍しかったと思いましたね。
この爆発力の高い棘ミサイルのような武器は強調されることはありませんでしたが、そもそも脳の小さい蟻型のロボットが像農的にも肉体的にもすぐれていたと判断された人間を求めて拉致しようとしていたこと自体が、ことの矛盾を感じて面白かったですけどね。

オレンジアントに関しては、ダークロボットということよりもオレンジアント登場を中心とした人造人間の悲哀を演じたかった想いが出ていましたね。
人造人間はエネルギーパックを装填するだけで食事の必要がなく、アレンジアントの蟻酸を浴びてしまったキカイダーが修理を受ける際、不完全だった良心回路に手を入れられるのを嫌うなど、改造人間とはまた違う悲哀みたいなものがあったのは、キカイダーは人間から作られたというものではなく、ロボットに人間の心を植え付けようとした果てに招いたものだったような気がします。
それにオレンジアントが一役買ってしまったというところなんでしょうかね。
オレンジアント