「改造カナリコブラ」
コブラハンドは伸縮自在で巻き付いて敵を絞め殺してしまう怪力を秘めながら、猛毒も仕込まれているというのはコブラハンド自体が生体兵器になっていたためだと思われます。
ショッカーの時代にコブラ男という名作改造人間が出てきた時のコブラハンドもそうであり、その猛毒はコブラハンドだけではなくコブラ男の肉体そのものまで設定が施されていました。
コブラ男も再改造され、改造コブラ男として再登場していましたが、この時火を噴く能力が付け加えられた上にコブラハンドが鋼鉄製になっていました。
コブラハンドの強化は、強化されると同時にもう一つうの能力をどうしても失ってしまうものでした。
ゲルショッカーのカナリコブラも、コブラという毒蛇の能力やコブラハンドの基本的能力はコブラ男のものを基本においていたのかもしれません。
猛毒の能力が失われると同時にコブラハンドが鋼鉄製になったことで仮面ライダーの力をもってしても破壊できない丈夫さと、一旦噛みついてしまうと噛む力が強くて離れることができない新たな能力が身に着けられました。
カナリコブラはコブラとカナリアというアンバランスさからくるかなりの強力改造人間だった記憶がありますが、そのカナリコブラが再改造されたらどうな具合になるのだろうと期待してたところがありました。
どこかで改造コブラ男を思い出してかもしれません。
見た目再改造を施され、強化されていたのはコブラハンドのみであり、その代わりに失ってしまった猛毒性と伸縮性には惜しい気が残りました。
鋼鉄製ですから伸縮性の維持はほとんど無理だったのでしょうけど、猛毒性はどこかに残しておいて欲しかった気がします。
実際コブラハンドの鋼鉄製の変化は、カナリコブラの肉体のどこかが変えられていて、実はパワーアップされていたと思います。
従来のコブラハンドはライダーチョップから膝うちによって破壊されていましたが、改造カナリコブラになってからは鋼鉄製のコブラハンドに押されて、仮面ライダーもインサイドワークだけで闘うことに苦心していた様子が見えていました。
途中でネズコンドルの登場もあって、早くに改造カナリコブラを倒さなければいけなかった状況にはありましたけど、この改造カナリコブラを倒すには鋼鉄製のコブラハンドを防ぎつつ、新技ライダー月面キックを出さなければいけませんでしたからね。