カニンガージン①
「カニンガージン」

左手の鋏が見事だったカニンガージン。
あらゆるものを切断し、通常の腕であった右手と合わせて繰り出す「必殺2枚バサミ」は右手で抑え込みながら左手の大型バサミで切断してしまうというような技だったと思いますが、それほど必殺でもなかったかと思います。
カニ型の改造人間にある溶解液の噴射とこの左腕の巨大バサミをミサイルのように噴射してしまうという攻撃的な技が多かった改造人間だったと思います。
蟹としての特徴がいたるどころに見えますが、デザインとしてはカニンガージンの顔が蟹の腹部を充てられたようで、そこが見ていて面白かったですね。
カニンガージンの溶解液は揮発性もあったことから、石油コンビナートの爆破による混乱を任務としていたようですが、かなり無理があったことからコンビナート爆破の爆弾をセットする方向へ向かったようです。

この時期、ネオショッカーはスカイライダーが壁として存在し、それを認識しながらも打倒スカイライダーではない作戦で世間の混乱を招こうとしていました。
だから、ネオショッカーが出現させる改造人間も特殊能力が対スカイライダーではなく、狙いがうまく絞られた感じがありませんでした。

それまでの蟹型の改造人間の共通した特徴として、蟹の甲羅を利した防御力がありました。
カニンガージンにはその防御力を感じませんでした。
改造された外見的なものが上半身に集中してしまうのは、カニンガージンに限らず、それまでのネオショッカー改造の特徴でもありましたけど。
カニンガージン⑤
思えば、闇の秘密結社が初めて蟹の改造人間を創出したのはショッカーのカニバブラーでした。
かなり味のある改造人間でしたし、面白み満載でしたけど、カニンガージンを見てると遠くまで来たなと思う反面、それまでの改造手術のノウハウと経験が生かされておらず、持たせようとした能力が分散してしまってる印象でした。
カニンガージン③