カマキロイド
「カマキロイド」

仮面ライダーZXを生んでしまったバダンは、それまでの悪の秘密結社の流れの終着点であったようです。
ショッカーから始まった秘密結社はブラックサタンを経てデルザー軍団で終結を見ましたが、脈々と流れていた闇の存在は消えることはなく、ネオショッカー、ドグマ、ジンドグマと流れていきました。
基本的には動植物と人間の融合が基本としてあって、そこに内蔵されるメカはその特徴を増幅させていたと思われますが、特に強化されていたと感じたのは、ショッカーからゲルショッカー、そしてデストロンと組織が改変されたときですね。
モチーフとしてはそこから上昇することなく、洗脳や宗教、拳法などを織り込んで改造人間としての強力さを上げていたものの、生体改造技術が上昇したという感じはなく、そのままジンドグマまで行ってしまった感じです。
具体的には言いようがないのですが、そうした歴々の改造人間を生み出すにあたって、築き上げられたテクノロジーは、バダンの出現で急に上がったようです。
何度やっても失敗する秘密結社も、積み重ねてきたものがあったようで、そのいい例が仮面ライダーZXだったと思います。
単なる小型原子炉を有した改造人間というのではなく、そこから生み出される動力の増幅法がそれまでの仮面ライダーとは違っていたようです。

いわゆるバダン強化兵士というのはその流れに沿って生み出された強化改造人間で、歴々の秘密結社が積み重ねてきた生体改造技術が進行した結果だった気がします。
そのバダン強化兵士の最後に登場したのがカマキロイドだったということですね。
カマキロイドの左腕は1m以上もあった切断機器でしたけど、これだけでもそれまでのカマキリ型改造人間には見られなかったことです。
なかなかカマキロイドをじっくり見る機会はないのですけど、そうした表立った武器も身体の至る所に強力なバネが仕込まれ、奇襲に長けた強化兵士だったようで、忍者ライダーとされる仮面ライダーZXの向こうを張ったような感じがしました。
しかも、カマキロイドの右手中指からは麻酔ガスのような毒ガスが噴射され、いつの間にかやられてしまうようなところは仮面ライダーZXの煙幕発射装置に似た感じがあり、なんとも得体が知れない武器でした。
カマキスパイラルという鉄糸制の格子鉄線は、実に繊細でありながら丈夫極まりない武器であり、相手の動きを封じて止めを刺そうというものであり、マイクロチェーンを連想させていたのかもしれません。

一つ一つの武器が強力であり、まさしくそれは強化兵士と呼ぶにはふさわしいものだったのかもしれませんね。
カマキロイド④