クモ奇械人②
「クモ奇械人」

番組上でも言われてましたけど、設定だけはブラックサタンの最強の奇械人と言うことだったクモ奇械人。
仮面ライダーに出てくる敵型改造人間には、それまでも、これ以降も組織最強とか極悪の改造人間は出てきていました。
でも、見てみるとどこが最強なのかよくわからずというパターンが多かったものです。
クモ奇械人は、至近距離や一見しただけではそのモチーフが蜘蛛であったことが分からず、手足をいっぱいに広げた全体状を見てみないと、そのモチーフが蜘蛛であることが分かりづらいものだった気がします。
奇抜な姿をした怪人=奇械人ということで、それまでも様々な奇怪な姿をした奇械人が出てきてましたけど、よくよく見てみれば正統な奇械人だったかもしれないです。
手と口から吐きだす蜘蛛糸は錦糸状であったことは、それまでの雲をモチーフとした改造人間と変わらず、吐きだす蜘蛛糸で相手を絡め取るところまでも変わりませんでした。
面白かったのは、その蜘蛛糸で自らの身体を包み込む防御膜としていたところで、かのタイタンの熱線すら受け付けなかったように丈夫と思いきや。仮面ライダーストロンガーの電ショックには耐えられなかったところにあった矛盾でした。

一度は仮面ライダーストロンガーに敗れ去ったクモ奇械人でしたが、ブラックサタン狩猟の肝入りだったこともあって強化再改造されていましたね。
奇械人はブラックサタンの大幹部はタイタンでしたから、タイタンを通さない奇械人などあり得なかったところ、クモ奇械人はブラックサタン首領直属の部下だったみたいです。
タイタンは地底王国の王でしたから、いわば雇われ大幹部のようなところもあったものの、タイタンの指揮下にあった奇械人は尽く、しかも仮面ライダーストロンガーを大して苦戦させることもなく倒されていましたから、ブラックサタン首領が業を煮やして出現させた奇械人だったのかもしれません。

しかし、初戦でいとも簡単にやられてしまうとタイタンに「「口ほどにもない、何が最強の奇械人だ‼」と言われる有様のところ、強化改造もタイタンに指示する等、これではタイタンの立場もなく、タイタンが力を出す場面も創出されないというものでした。
クモ奇械人は強化されたはずにも関わらず、エレクトロファイヤーからストロンガー電キックという流れで倒されてしまったところを見ると、これだけでも首領の意地だけで創出した奇械人であり、使い方が良くなかったために、その登場はブラックサタンにとってやぶ蛇だったような気がします。
クモ奇械人⑥