クラウドス④
「亜空間怪獣 クラウドス​」

初代ウルトラマンの時に登場したスカイドンがモチーフだったクラウドス。
スカイドンの時もその体重に大慌てだったのは科学特捜隊だけではなく、初代ウルトラマンもその体重の前にはどうすることも出来ず、エネルギー切れを起こして一旦退場せざるを得ない状況となりました。
何故か宇宙からやってきてしまったスカイドンを退治、或いは宇宙に追いやるために科学特捜隊はあーでもないこーでもないという作戦を考案し、実行してみては失敗に終わる模様は、ウルトラHERO ものを扱う番組ならではの面白みでした。
クラウドスに関しても同じようなことが言えると思います。
太陽黒点が活発化した影響で発生した太陽風のプラズマと電離層のプラズマの相互作用で開いたプラズマトンネルの中で眠りについていたクラウドスは、眠るという意識のない状態ではほとんど質量がなく、宙にフワフワ浮いている状態ですけど、意識を自覚するにつれて質量を伴ってくるという点は、特撮怪獣への考え方が時代に比例して進化したところでしょう。
クラウドスの眠りを妨げるものをあらゆる作戦を駆使して排除し、そのままプラズママトンネルへ追いやろうとし、外見上クラウドスの耳と思われた器官は、実はクラウドスの鼻だったというのは、ウルトラマンマックスという平成ウルトラマンならではのユニークさでした。

クラウドスは、ウルトラマンマックスのマクシウムカノンで足止めされた隙を突かれ、ギガレーザーで放った雷を浴びて体内の亜空間プラズマと雷のプラズマで相互反応が起こった事でプラズマトンネルが開き、それと同時に浮かび上がって亜空間というかプラズマトンネルの中へと戻されたことで決着がつきますが、残念ながら科学特捜隊の作戦により飛び上がったところに、初代ウルトラマンの頭突きを喰らわせられて倒されてしまったスカイドンよりは、夢があった解決法ではなかったかと思います。
スカイドンもクラウドスも倒すべき怪獣ではないことは、いずれもおとなしい怪獣で好戦的ではなく、そのままにしておけば異常に身体が重いだけの怪獣であったことに現れています。
クラウドスが出てきて目を覚ましてしまったことでの解決策は、ウルトラマンマックスとDASHの共同作戦にあったことは非常に有効でタイミングの良さが目立ったものでしたけど、重すぎたクラウドスもスカイドンと同様、重すぎたことが怪獣公害であったことは言うまでもありませんでしたね。
クラウドス②