ズ・グムン・バ④
「ズ・グムン・バ」

子供の頃、リアルタイムで見ていた仮面ライダーは仮面ライダーV3まで。
その後の仮面ライダーは、その登場を知ってから何年も経ってレンタルビデオで見ました。
当たり前ですけど、自分が大人になっていけば見なくなるというものですけど、世の中が平成になり、ウルトラマンが復活したころ、仮面ライダーを思い出しました。
そこで登場してきたのが仮面ライダークウガでした。
この頃はまだ見ぬ平成の仮面ライダーへは興味津々でしたね。
仮面ライダーの番組といえば、仮面ライダーと戦う怪人ももう一つの主人公でしたから当然のように怪人には目が行きましたね。

悪の秘密結社というものはなく、グロンギ怪人が集まって悪さをする、しかも何らかのルールを決めて殺人を犯すという名のゲゲルを遂行しようとするものでした。
しかし、番組開始当初はグロンギとは何、怪人たちは何をしゃべってるのということがまるで分らず、ただその存在感には目が行きましたね。
後で考えてみればゲゲル開始前に殺人行為をしていたのはズ・グムン・バだけで、しかも人間体の姿はありませんでしたね。
ただ、身体が人間に似ていて彼らが目の敵にしていたリントとはどうも今の人間につながるものらしく、でもその姿は似たものだったみたいです。
グロンギ怪人第1号となったズ・グムン・バはクモ型怪人でしたけど、首から上を除けばフンドシを履いた緑色の肌色をした人間のようで、ただ体表が強固そうでした。
ピストルの弾は跳ね返してしまうし、パトカーはひっくり返してしまうし、尋常ではないその怪力には度肝を抜かれましたね。
ズ・グムン・バの頭部を見ても何が何だかわからない感じでしたけど、しなやかでいて鋼鉄状の菌糸を履いて攻撃したり浮遊行動をしてみたりと、そういうところを見ると仮面ライダーにはよく出てきたクモ型の怪人なんだろうなという想像はつきました。

仮面ライダーといえば改造人間という構図みたいなものは、仮面ライダークウガ自体を見る前にズ・グムン・バをみて容易にわかりました。
純粋に古代に勢力を張った怪人どもが、現代において蘇ってしまったようなグロンギ怪人。

ただ、今にして思えば昭和の仮面ライダーの要素を少々踏まえてでてきたのは、この時のグロンギ怪人だけで、勧善懲悪でなければ仮面ライダーではないと思うと、面白いものが始まった感がありました。
ズ・グムン・バはその印象を強烈に与えるのには十分すぎるほどインパクトはありましたね。
ズ・グムン・バ①
ズ・グムン・バ⑤