「ツインテール」
設定上、捕食がテーマのようなグドンとツインテールの関係はウルトラ史上初でした。
怪獣とは言え、食に関することは生物である以上切っても切り離せず、取りあげるとしたら捕食ということになると思います。
食というテーマを真正面から取り上げてしまうとかなりグロテスクな様相となってしまい、特撮ものとしては目を背けらる方向に行きそうな感じもしましたから、捕食というテーマを取り上げたはいいけれど、どのように演じさせたらいいのか模索したまま終わってしまった感は残りました。
けれど、ツインテールの天敵がグドンという構図は、基本的に双方とも太古の昔からそうであった境遇は共有するところであり、この関係を邪魔するものは例えそれがウルトラマンであっても敵であり、邪魔者だったと言うことなんでしょう。
ツインテールの卵を追うように出現したグドンも、その眼付が如何にも凶暴そうでしたけど、やはりツインテールに目が行ってしまいました。
頭と脚部の位置が従来の生物の逆を行っており、従ってツインテールは顎が地面についていてその顎で行動すると言うことは、顎が相当強靭であり、大きな口とギザギザの歯を見ていると物をかみ砕く力は相当あったのではないでしょうか。
グドンの捕食対象でありながら、こうしたかみ砕くパワーに優れていたようにみえたところなど、ちょっとでもグドンが油断でもするものなら、足元をすくわれることになようなそんな感じがしました。
見るからにツインテールも肉食ですね。
目の前に現れた等身大の生き物を喰らっていたようなツインテールは、ひょっとしたら人間の天敵であったかもしれません。
世の中には食物連鎖という絶対の関係がありますから、グドンの捕食対象であったツインテールもその強靭な顎に支えられた大きな口で、目の前のものを食べていたとしてもちっともおかしいものではないのです。
怪獣と戦う時、その怪獣が二本足歩行型であったり四つ足歩行型なら戦い方の焦点も一つに絞れそうですが、ツインテールは下からの噛みつきと上部からは足のような二本の尾からの攻撃があり、どう攻めていったら分からないような迷いを生むものでした。
設定上、この二本の足の辺りからは麻酔液が噴出されると言うことでしたけど、それが使用できなくてもツインテールの下についていた顔面にどうしても気が取られますから、この鞭のような尾が打ち付けるだけでも相当な効果があったと思われます。
半開きのような目つきがまた、ツインテールの存在感を印象深くしていました。
ウルトラシリーズ第2期においては、相当な傑作怪獣でしたね。
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