「蛾超獣 ドラゴリー(ウルトラマンメビウス)」
ウルトラマンA の時の登場した超獣ドラゴリーは、超獣と怪獣、そして宇宙人が同時に登場し、それは妖星ゴランが地球へ衝突するかもしれないことと相まって、とっても見応えがあった話であり、ドラゴリーはとりわけ異常なまでの怪力と存在感があた超獣だったと記憶しています。
ウルトラマンマックスもそうですが、ウルトラマンメビウスの時も往年の名作怪獣を登場させるというコンセプトがあり、ウルトラマンメビウスの時は特に帰ってきたウルトラマン以降の怪獣が、ある程度設定を変えながら出てきていました。
ドラゴリーの場合は、妖星ゴランを破壊する大型ミサイル破壊の命をそのままに、倒されてたはずのドラゴリーが、またもやヤプールの怨念によって復活されていましたね。
超獣はいわばヤプールによって作られた怪獣でしたから、知能の程度は低く、過去に命じられていた任務を消し去ることが出来なかったのかもしれません。
しかし、それでもドラゴリーとくれば、宇宙怪獣と蛾の合成超獣でその姿自体が蛾を極端かつ大胆にイメージし、大きな脚部を土台とした団扇のような手に象徴された腕力を伴う怪力がありましたから、超獣・怪獣・宇宙人の同時登場だけでも苦戦を強いられていたウルトラマンAが、その怪力と切羽詰まった状況の中で一度はエネルギー切れをおこして仮死状態になってしまった印象的な超獣でした。
イメージが強いものです。
ドラゴリーはヤプールの配下にあった超獣で、いわばヤプールの意思一つで復活させられるとは言え、やはり再登場のドラゴリーには、以前のイメージを覆すほどの工夫と創意が足りなかったと言わざるを得ません。
ミサイルにこだわっていたのもいいのですが、これほどの怪力と存在感が強い超獣でしたから、ウルトラマンメビウスの時の登場のさせ方に創意工夫がもっと設定面と物語面で凝らされていてほしかったと思いますね。