百目タイタン⑤
「百目タイタン」

改造人間としては、とってもカッコいい改造人間でした。
仮面ライダーストロンガーの頃になると、単なる改造人間というより名前からして奇抜な感じで主人公の仮面ライダーストロンガーも元をただせば改造電気人間でしたからね。
ブラックサタンの改造人間も奇械人という具合の範疇の中、タイタン自身も改造火の玉人間でした。
地底王国の魔王とされたその設定は、地底の奥深く地殻とマントルの間でマグマに耐えるという事を超えて、マグマを体内エネルギーにしていたというとんでもない改造人間でした。
人間と呼ぶにはタイタンのどこに人間的要素が残されていたのかは分かりませんが、体内の活動エネルギーであったマグマの調整ができ、通常は紳士然としながら仮面ライダーストロンガーと戦おうとする時の戦闘スタイルは、如何にも地底王国の魔王であり、改造火の玉人間そのものでした。
リボルバータイプの「タイタン破壊銃」や目玉を外して火球にするファイアーボールが主な武器だったようですが、マグマを体内にエネルギーとして蓄えていただけあって、さしもの仮面ライダーストロンガーも百目タイタンに触れる事すらままならないこと自体が、何よりの武器だったように思います。
一つ目タイタンが強化されて30倍もの強さになっていたこと自体。無理を強いてマグマの増強を図っていたみたいですが、そのマグマが体外に溢れ出てしまっていたことが弱点のようになっていましたね。
見た目魔王というだけあって、魔力を感じたものですが、身体中についていた目をファイヤーボールとして投げつけるだけではなく、この目に魔力を持たせていてもよかったと思います。
冷酷・非常な性格は自らのパワーアップを図るために、配下の奇械人すら利用してしまっていましたけど、その性格は度が過ぎていて部下からの信頼を集めるというより、大首領からの信頼を得るためだけに動いていた感がありました。

秘密結社の大幹部ということですから、これはこれでよかったのかもしれませんが、長く続いていた戦いの中、上ばかり見ずにリーダーシップをとることも肝要だったように思います。
途中から雇われ幹部としてジェネラルシャドウが登場し、あたかもタイタンがブラックサタンの生粋の大幹部のようでもありましたが、タイタンの肩書が地底王国の魔王であり改造火の玉人間という事を思うと、雇われまではいきませんがタイタンも生粋のブラックサタンの大幹部ではなかったようです。
だからあそこまで冷酷・非常に徹することが出来たのかもしれませんが、ブラックサタンの大首領というより歴代の秘密結社を陰で操っていた大首領が、ブラックサタンと共に地底王国までも同時に配下において血の掟の元、連携させようとしていたのかもしれません。
百目タイタン
百目タイタン③